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「蛇口から水が出るのは当たり前」の生活を支える浄水場のお仕事~広報なごや8月号~

皆さま、こんにちは!広報課の高須です。
広報なごやのシリーズ企画「なごやのチカラ」。今年度は24時間名古屋のまちを支える仕事・活動をしている人をクローズアップします!
ぜひ広報なごや8月号の紙面とあわせて、お読みください。

暑い夏、水分補給が大切な時期です。
汗をかいたらおいしい水道水でのどを潤しませんか?

広報なごや8月号では、蛇口から水が出るのは当たり前の生活を守るお仕事を担っている上下水道局大治浄水場の鈴木さんにお話を伺いました。

上下水道局大治浄水場(電気技師)の鈴木さん。電気技師として主に市内の西部エリアに水道水を供給している大治浄水場(海部郡大治町)で1,000以上の電気設備の維持管理と修繕や整備などの工事を担当。

今回のnoteでは大治浄水場で水道水ができるまでの工程と鈴木さんのお仕事について紹介します。

※最後には上下水道局のオリジナルグッズプレゼントキャンペーンがありますのでぜひ最後までご覧ください。スキボタンも押してね♪

水道水ができるまで-浄水処理の工程-


水の入り口-着水井(ちゃくすいせい)-

なごやの水道水は木曽川の水からできています。
その木曽川から取水場で水を取り入れ、導水管と呼ばれる配管を通って浄水場に水が届けられます。
大治浄水場には、一宮市にある朝日取水場で取り入れられた水が届けられます。
まず最初に浄水場に入るのが着水井です。着水井では取り入れた水の水量・水位を安定させる役割があります。浄水処理をしていない水を原水(げんすい)と呼びます。

木曽川の源流(長野県木曽郡木祖村)
浄水場の入り口である着水井。まだ水は緑色に濁っています

濁りを沈でんさせる-沈でん池-

着水井から沈でん池に送られた原水には、小さなごみや泥、微生物などによる濁りが多く含まれます。沈でん池ではその濁りを取り除く準備としてポリ塩化アルミニウムと呼ばれる濁りをまとめる薬品(凝集剤)を注入し、かくはん機を使って混ぜ合わせます。すると濁りの成分がまとまって、沈でんしやすくなります。そして、沈でんによって濁りが取り除かれた上澄みの水を次の工程へ送ります。

沈でん池。上澄みは透き通って見えます
凝集剤を供給する設備の電気系統は鈴木さんが維持管理をしています
凝集剤の貯蔵槽

次のろ過工程にいくまでの水路では次亜塩素酸ナトリウムと呼ばれる、水を消毒するための薬品(消毒剤)が追加されます。この消毒工程では沈でんやろ過では取り除くことができない病原生物を殺菌する役割があります。

消毒剤が注入される水路

細かな濁りまで取り除く-急速ろ過池-

消毒された水は続いてろ過の工程に入ります。
大治浄水場では急速ろ過という方法を取っています。
砂や砂利でできた層に水を通してろ過することで細かな濁りを取り除きます。

小学生の時に自由研究でペットボトルに砂利や砂を入れて川の水をろ過した思い出が思い起こされますね(笑)

急速ろ過池


これで浄水処理は終了!!

市内に水道水を供給する-配水ポンプ-

すべての浄水処理が終わった水道水は地下にある配水池という水を溜める池に送られます。
配水池に溜められた水は配水ポンプを使用して道路の下に網の目のように張り巡らされた配水管を通って各家庭に供給されます。

水道水を供給するための配水ポンプ

以上が皆さまの家庭に水道水が届くまでの工程です。

浄水処理の工程における鈴木さんのお仕事

このあとは、この浄水処理の中で、電気技師として働く鈴木さんのお仕事について質問をしました!

ー鈴木さんのお仕事内容を教えてください。

海部郡大治町にある大治浄水場に所属し、およそ1,000以上ある電気設備の
運転・点検・故障対応などの維持管理を行っています。また、修繕・整備などの工事の設計・施工監督も並行して行っています。

ー鈴木さんが全ての設備を稼働させているのですか?

浄水場の設備は大半が自動化されているため、私が全ての設備を稼働させているわけではありません。
ただ、機械を稼働させている以上、故障や異常が発生することがあります。
そういった故障や異常事態に備え、ライフラインである水道水の供給を止めないために、休日・昼夜問わず4人体制で365日監視しています。監視は中央管理室と呼ばれる部屋で行っていて、異常が見受けられた際には該当の設備を調査し、必要に応じて修理などの対応を行います。

浄水場の全ての設備を常に一元監視。異常の発生を見逃しません
異常が発生した設備に赴き調査を行います

ー鈴木さんがその役割を果たさないと水道水はどうなってしまいますか?

浄水処理ができず、きれいな水道水をお客さまにお届けすることができなくなります。また、水道水を供給する配水ポンプなどが故障した場合も皆さまのご家庭に水道水を供給することができなくなってしまいます。

ー私たちが生活する上で欠かすことのできない仕事ですね。
 その仕事をする上で大切にしていることはありますか?

設備の消耗や劣化具合はどの程度か、またその影響はどの程度のものかを日々確認することを大切にしています。また、故障時や設備の更新を行う上で、設備の仕組みについて好奇心と探求心を持って仕事に取り組むことが大切だと考えています。

ーありがとうございます、
 最後にこれからどのようにお仕事に取り組んでいこうと思っていますか?

安心・安全でおいしい水道水をお客さまへお届けすることが、私たち浄水場職員の使命だと感じています。これからも当たり前に水道水が使用できる環境を維持するために、全力で仕事を全うしていきたいと思います。

(番外編)能登半島地震への災害派遣でも大活躍!

鈴木さんは、能登半島地震の影響で被災した水道設備の復旧のため、石川県珠洲市に応援活動に行きました。
そこでも日頃のお仕事を活かして電気設備の破損状況の調査と復旧に向けた活動をしてきたそうです。
名古屋市民として非常に誇りに思います!かっこいい!

計測器を使って設備に電気が通っている確認する鈴木さん

取材を終えて・・・

当たり前に使っている水道水が作られるまでに多くの工程があり、多くの職員が携わっていることを知り、水道水のありがたみを感じることができた取材となりました。また、鈴木さんのようなやりがいと使命感を持って仕事に取り組む職員がいることに、心強さを感じました。

日頃何気なく使っている水道水の安心・安全を陰で支えている人達がいることを胸に留めてこれから生活していきたい思います。

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