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名古屋高速リフレッシュ工事の全貌をお見せします!

名古屋高速道路公社 広報課の高橋です。

名古屋高速では毎年、安全・安心・快適な道路サービスを提供できるよう、通行止めを伴うリフレッシュ工事を実施しております。リフレッシュ工事では、主に通行止めにしないと施工できない出入口やJCT部を含む広範囲な舗装修繕を限られた日数で行っています。

10月28日~11月5日、終日通行止めのお知らせ
通行止め区間の地図

今年度は、令和5年10月28日(土)0時から同年11月5日(日)24時まで、高速2号東山線 新洲崎JCT・丸田町JCT間で東行き・西行きともに通行止めとなります(ただし、東行きの通行止めは11月1日(水)まで(予定))。
車の利用をお控えいただくほか、朝夕の交通量の多い時間帯を避けた利用やルート変更のご検討など、ご理解とご協力をお願いいたします。

詳しくは、リフレッシュ工事専用サイト(https://www.nagoya-expressway.or.jp/info/refresh_r5/)をご覧ください。

先ほど、リフレッシュ工事では主に通行止めにしないと施工できない広範囲な舗装修繕を行っていると書きましたが、一体どのような工事を行っているのでしょうか。
通常はご覧いただけないその全貌をご紹介したいと思います。


リフレッシュ工事の流れ

リフレッシュ工事は、おおむね次の工程で行います。

  1.  アスファルト舗装の切削(せっさく)

  2.  たたき調査

  3.  床版はつり

  4.  断面修復・床版防水

  5.  基層工・表層工

  6.  区画線工

こう書くと難しそうに見えますが、簡単に言うと表面のアスファルトを取り除いた後に下のコンクリートの状態を確認し、傷んでいる箇所を直した後に表面のアスファルトを敷き直し、仕上げにラインを引く、といった流れの作業です。
これから、それぞれの工程ごとにご紹介していきます。

1. アスファルト舗装の切削

はじめに、切削機で既設のアスファルト舗装を削り取ります。舗装の下のコンクリート床版(しょうばん。人や物の重さを支える橋の床のこと)を傷付けないように切削していきます。

切削の様子

名古屋高速は、約90%が橋梁(きょうりょう)でできた高架道路であり、一般的な道路断面は、次の図のようになっています。この工程では、表層から防水層を削り取ります。
(名古屋高速において、床版には鋼製とコンクリート製の2種類がありますが、今回はコンクリート製の床版を前提に説明します)

一般的な名古屋高速の道路断面図

2. たたき調査

ハンマーで叩いた時の音などから、床版が傷んでいる箇所を調査する作業です。

たたき調査の様子
赤いヘルメットの作業員が点検用ハンマーを持っているのが分かる

既設のアスファルト舗装をきれいに取り除き、舗装の下にある床版を清掃したら、作業員が点検用ハンマーで床版のたたき調査を行います。
たたきで発生する音や振動から、床版が傷んでいる箇所を明らかにします。
noteではお伝えできないのが残念ですが、実際にハンマーでたたくと、傷んでいる箇所は低く鈍い音が、健全な箇所は高い音がするのです。

3. 床版はつり

次に、傷んでいる床版を取り除きます。

ウォータージェットではつり取る様子

広範囲に床版が傷んでいる場合はウォータージェットという機械を使い、水圧を利用してコンクリートをはつり取ります(はつる:コンクリートでできた構造物を削ること)。この機械は、最大圧力245MPaの超高圧水を噴射することができます。
水道の配水管の水圧が0.15MPa(メガパスカル)以上0.74MPa以下(※)ですから、その約330倍から約1,630倍の水圧です。
(※:配水管から給水管に分岐する箇所において。水道施設の技術的基準を定める省令(平成12年厚生省令第15号)第7条第8号及び第10号による)

4. 断面修復・床版防水

はつり取った床版の断面に接着剤を散布した後、モルタルで修復していきます。

モルタルを敷き均(なら)す様子

雨水などの水は床版が傷む原因なので、防水材を塗布し水の浸入を防ぎます。

防水材を塗布する様子

5. 基層工・表層工

防水が完了したら、アスファルトを敷きなおします。

表層を敷き均す様子
転圧(敷き均したアスファルトを押し固めること)の様子

基層・表層で異なる種類のアスファルトを使って舗装します。
表層には排水機能があるアスファルトを使用します。高速道路の路面に水たまりが少ないのは、この排水性舗装が理由です。この舗装には、走行時の騒音を減らす効果もあるんです。

6. 区画線工

最後に、外側線や行先標示などの路面標示を引いて、工事は完了です。

外側線を引く様子

リフレッシュ工事のBefore/After

Before
After

工事前の道路は、経年劣化等により舗装が傷み、区画線も削れて色が薄くなっていました。
しかし、工事を行うことで、きれいな舗装や区画線へと劇的に生まれ変わりました。
緊急的に修繕していた舗装のくぼみ等がなくなり、振動や騒音を少なく走行できるようになります。
このようにリフレッシュ工事を行うことで、安全、安心、快適に道路を利用していただけます

最後に

日常的な巡回や定期的な点検の結果などを踏まえ、毎年のリフレッシュ工事範囲を計画的に決めています。
この決められた範囲の作業を行うには、まとまった日数の通行止めを伴う工事が必要になってきます。
皆様にはご不便をお掛けしますが、ご理解とご協力をお願いいたします。

今回ご紹介した工事の全貌は、YouTube(https://www.youtube.com/watch?v=FczhHrOSQyY)でも公開しています。

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名古屋高速道路公社では、いつでも「安全」「安心」「快適」な道路サービスを提供し、地域社会を支える名古屋高速を目指す、という公社の基本理念をこれからも実現していきます。
改めて、リフレッシュ工事へのご理解とご協力をお願いいたします。