5年後開催の第20回アジア競技大会(2026/愛知・名古屋)、そのメイン会場・選手村・実施競技に迫る!
名古屋市総務局アジア競技大会推進室の田本です。
市公式noteをご覧いただいている皆さまは、2026年に愛知・名古屋で第20回アジア競技大会(2026/愛知・名古屋)(以下、「愛知・名古屋2026大会」といいます。)を開催することは、もちろんご存じかと思います。
広報なごや9月号をご覧いただき、市公式noteへ始めてお越しいただきました皆さまで、
いや知らなかった!そもそもアジア競技大会ってなに?
という方は、ぜひ3月の記事をご覧ください!大会の歴史や概要を詳しくご案内させていただいております。
さて、前回の記事のご案内はここまでにして、本題に…。
愛知・名古屋2026大会は、選手団(選手・チーム役員)が最大15,000人参加する、東京2020大会にも匹敵する大規模な国際総合スポーツ大会です。
直近の2018年にインドネシアのジャカルタ・パレンバンで開催された第18回大会では、1,096人の日本選手団が参加しました。
大規模国際スポーツ大会の開催…、となると皆さまどんなことが気になるでしょうか。
開閉会式が行われる「メイン会場」ってどこ?
各国の選手団が宿泊し交流の拠点となる「選手村」ってどこ?
そしてトップアスリートがしのぎを削る「実施競技」ってなに?
今回の市公式noteでは、この「メイン会場」、「選手村」、そして「実施競技」について、その準備状況にスポットを当ててご紹介したいと思います。
【メイン会場】
皆さま、愛知・名古屋2026大会のメイン会場はどこかご存じでしょうか。
東京2020大会のメイン会場は国立競技場だったよな…、愛知・名古屋で競技場だと…、そうです!瑞穂公園陸上競技場です!
瑞穂公園陸上競技場は、名古屋で陸上競技場と言えば瑞穂!といったように、県内で唯一の日本陸上競技連盟第1種公認陸上競技場として全国大会を始めとする様々な陸上競技大会の舞台となってきた陸上競技場です。
また、1994年に開催された第49回国民体育大会(愛称:わかしゃち国体)のメイン会場となったことを覚えている方も多いのではないでしょうか。
さらに、Jリーグ名古屋グランパスのホームスタジアムでもあり、数多くの熱戦が繰り広げられた陸上競技場です。
そんな歴史ある瑞穂公園陸上競技場ですが、皆さまアジア競技大会に向けて生まれ変わろうとしているのをご存じでしょうか。
本市では、1982年の建て替え以降、施設の老朽化が進んでいる陸上競技場の建て替えに向けて、瑞穂公園全体の整備・運営の検討を進めるとともに、「名古屋市瑞穂公園陸上競技場整備等事業」として、設計・施工から維持管理や運営業務を行う民間事業者の選定を進め、株式会社竹中工務店を代表とするグループの事業提案を採用しました。
この事業提案では、公園の多様な価値を再編集し、新しいスポーツの価値を共創・発信する公園「瑞穂LOOP(ループ)」というコンセプトに、
・「空」と「森」と「大地」を表現し、公園に溶け込みながら名古屋の魅力を発信する陸上競技場
・観客の一体感を高めることで興奮と感動が増幅していくスタンド
・普段は市民に開放される陸上競技場コンコース
・公園やまちと陸上競技場を一体につなげる8の字ループ
といった施設整備に向けた取り組みが提案されました。
事業者の提案イメージ
長きにわたる陸上競技場としての歴史に一旦幕を下ろし、今後、2026年3月の完成に向けた工事が順次始まっていきます。
5年後の2026年9月19日(土)、生まれ変わった瑞穂公園陸上競技場において、開会式が盛大に実施されるとともに、トップアスリートの熱戦が繰り広げられると思うと、今からワクワクしますね!
【選手村】
次に選手村です。選手村とは大会期間中に選手・チーム役員が宿泊する施設のことであり、愛知・名古屋2026大会では、メイン選手村は本市港区の名古屋競馬場の敷地を利用する予定で準備を進めています。
名古屋競馬場はどこにいっちゃうの?
と思われる方もお見えになるかと思いますが、名古屋競馬場は2022年度に弥富市の弥富トレーニングセンターへの移転が決まっており、現在移転に向けて準備が進められています。
さて、メイン選手村に話を戻しますと…、メイン選手村には、約10,000人の収容を想定しており、選手たちが安心、安全、快適に滞在できるよう宿泊室やダイニングホールのほか、自由時間を過ごすための娯楽施設やトレーニングをするためのフィットネスセンター、怪我の治療などを行う総合診察所などの施設を整備する予定です。
選手村といえば、大きなマンションが何棟も並び、大会終了後はそのまま分譲マンションとして販売・活用される、そんなイメージを抱く方も多いと思います。(実際、韓国の第17回仁川大会やインドネシアの第18回ジャカルタ・パレンバン大会で使用された選手村の大半は、大会後、そうした集合住宅として利用されています。)
ただ、今回、選手村の整備が予定される名古屋競馬場は既存市街地の中に位置しており、周囲には住宅が立ち並んでいる状況です。そこで、本市と愛知県では、2026年の大会開催に向けた選手村としての整備はもちろんですが、大会後もレガシー(遺産)として有効活用されるよう、大会を契機としたまちづくりもあわせて進めることが重要だと考え、2020年3月に名古屋競馬場の跡地における将来のまちづくりの方向性を示した「第20回アジア競技大会選手村後利用基本構想」を策定しました。
そして、この基本構想に基づき、大会後のまちづくりに寄与する具体的な後利用事業を実施する民間事業者の募集を行い、今年6月には中部電力株式会社を代表とするグループを契約候補事業者として決定しました。
提案の内容を簡単に説明しますと、
多様な人々がつながり、共につくる次世代型のまちづくり“ウェルネス・アソシエーション”をコンセプトに、
・多様な人々がつながり、お互い助け合いながら社会課題を解決し、共にしあわせをはぐくむまち
・最先端の技術やサービスに見守られ、健康で安全・安心に暮らせる持続可能なまち
・港北エリアの魅力を引き出すきっかけとなるまち
を目指すとされています。
また、導入機能としては、東海通沿いに屋上広場を設けた大型商業施設などが、区域の南側に大学や留学生寮が配置され、それらの間に、戸建住宅や分譲マンション、複合型福祉施設などが配置されるという内容になっています。
このうち、分譲マンションや複合型福祉施設などについては、大会前に整備し、大会期間中は選手村施設として活用することが提案されています。選手村の整備にあたっては、提案された選手村施設に加えて組織委員会が仮設施設を整備するため、選手村施設として活用しない施設については、大会後に整備することになります。具体的には、組織委員会との協議調整の上、決定していく予定です。
選手村の着実な整備、さらには、「賑わい」、「学び」、「憩い」、そして「住まい」といった機能が有機的に結びついた一体的なまちづくりに向けて、引き続き取り組んでまいります。
【実施競技】
そしてメイン会場となる瑞穂公園陸上競技場を始めとした競技会場で熱戦が繰り広げられる実施競技です!
愛知・名古屋2026大会では、
・2024年のパリオリンピック競技大会で実施する32競技
・アジア5地域(中央アジア、東アジア、南アジア、東南アジア及び西アジア)での普及を考慮して決定される5競技
・組織委員会が提案する最大2競技
・アジア・オリンピック評議会が提案する最大2競技
の約40競技の実施を想定しています。(実はオリンピックより競技数が多いんですよ!)
このうち2024年パリオリンピック競技大会の実施競技が2020年12月に決定されたことを受けて、愛知・名古屋2026大会においても4つの競技を新たに実施することが本年3月に決定されました。
その競技とは以下の4競技です。
●スケートボード【競技会場/愛知県国際展示場】
スケートボードに乗り、トリック(ジャンプ、空中動作、回転などの技)を行い、その技の難易度や高さ、スピード等の評価を競う競技です。
Ⓒ2018 INASGOC
●サーフィン【競技会場/田原市赤羽根町大石海岸(ロングビーチ)他】
サーフボードに乗り、波や風等自然の状況を見極め、波を乗りこなすライディング(エアリアル、スライド、リバース等の技)を行い、技の積極性や難易度等の評価を競う競技です。
Photo: ISA/Sean Evans
●スポーツクライミング【競技会場/名古屋市国際展示場「ポートメッセなごや」】
カラフルなホールド(突起物)が設置されたそり立つ壁を、道具を持たず自身の体一つで登る競技です。
Ⓒ2018 INASGOC
●ブレイキン【競技会場/調整中】
ブレイクダンスともいい、音楽に乗せて身体のあらゆるところを使いアクロバティックな動きを取り入れたダンスによる競技です。
公益財団法人日本ダンススポーツ連盟
※このほか現在、実施を予定している競技についてはこちらをご覧ください!
今後も、実施する競技が決定次第、随時、ご案内させていただきます!
【最後に】
最後となりますが、この度、広報なごや9月号&市公式noteに記事を掲載させていただきました最大の理由、今年9月は愛知・名古屋2026大会を開催するちょうど5年前だからです!(繰り返しになりますが、愛知・名古屋2026大会の開会式は2026年9月19日(土)です!覚えてください!)
まだまだ認知度が高いとは言えない愛知・名古屋2026大会ですが、皆さまに知っていただき、ご興味を持っていただき、そしてどんな形でもいいので、ぜひ大会に参加していただきたい!そう思っています。
まだ5年先、いやあと5年後に控えています!
これからも愛知・名古屋2026大会のこと、ぜひともよろしくお願いいたします!