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#なごやを歩こう/堀川・中川運河エリア編~広報なごや10月号~

名古屋市広報課の植木です。

広報なごや10月号で取り上げた#なごやを歩こう 堀川・中川運河エリア編は読んでいただけましたでしょうか?紙面に掲載しきれなかったスポットや情報などがまだまだありますので、noteでご紹介します!是非最後まで読んでいただけたら嬉しいです。

【堀川】

堀川は、庄内川から分かれ、名古屋城の西側・市の中心部である納屋橋地区・熱田 宮の宿を通り、名古屋港へ注ぐ延長約16.2kmの一級河川です。

納屋橋から撮影した堀川

堀川の起源はさかのぼること412年。1610年の名古屋城築城にあわせて福島正則(ふくしま まさのり)によって開削されました。

堀川沿い納屋橋の南側に設置されている福島正則像

福島正則は、現在の愛知県あま市で生まれ、豊臣秀吉の家来となった後に徳川家康の家来になりました。徳川家康が名古屋城を築城する際に、福島正則へ堀川の開削を命じました。堀川は城下町に必要な木材、お米や味噌などを運ぶための大動脈として人々の生活やまちの発展を支えてきました。

堀川に架かる納屋橋に、今でも福島正則の面影を残している場所があるのをご存知ですか?

納屋橋の欄干中央にある中貫(なかぬき)十文字は、福島正則の家紋だそうです。知らないと見逃してしまう隠れスポット。納屋橋にお越しの際は、是非見つけてみましょう!

堀川・納屋橋近くには他にもこんなスポットがあります!

旧加藤商会ビル

旧加藤商会ビル

昭和6年頃に建てられたレトロ感のある建物。国の登録有形文化財に登録されています。近づいていくと、

「堀川ギャラリー」と書かれた看板が!!矢印のとおり階段を降りていきましょう。

こちら「堀川ギャラリー」という施設があります。堀川ギャラリーは、市民の皆さんが堀川をテーマとした作品や研究成果などを展示するスペースや情報発信の場として活用されています。

堀川ギャラリー内部
堀川ギャラリー内部

この時は、堀川や自然の生き物をテーマに、絵手紙や切り絵などが展示されていました。

堀川ギャラリーには、毎週金曜日の午後1時~5時の間、堀川に関する「なんでも相談窓口」である「よろずサロン」が開設されていて、堀川の見どころや歴史、イベントなどあらゆることをご相談していただくことができます。知りたい方は、この日時を狙って堀川ギャラリーへ訪れてみてはいかがでしょうか?あなたも堀川に詳しくなれるかも!

堀川ギャラリーについては、市ウェブサイトでも掲載をしています。
詳しくは以下からご確認ください。

堀川周辺には他にはこんな場所も!

親水広場・遊歩道

こちらは、錦橋すぐ南側にある「みのりの広場」。広場の中心にある大きな柳の木が目印です。

ここでは定期的にさまざまなイベントが開催されています。
その1つとして、毎月第四金曜日に「なやばし夜イチ」というイベントが開催されています。

「なやばし夜イチ」では、コーヒー屋さん・美味しいご飯が食べられるお店・クラフトビールのお店などが出店しており、毎月1回、夜の納屋橋がにぎわいを見せています。「なやばし夜イチ」の他に、春には「堀川フラワーフェスティバル」、秋には「堀川ウォーターマジックフェスティバル」などのイベントも開催され、イベントがない時でも、オープンカフェやベンチでのんびりと水辺の空間を楽しむことができます。また、名古屋市では、みのりの広場をはじめとする納屋橋地区の親水広場や遊歩道で、にぎわい創出のためのイベントを開催していただける方を随時募集しています。ご興味のある方は、以下からご確認ください。


堀川フラワーフェスティバルの様子

【中川運河】

中川運河は、名古屋港からささしまライブ付近を結ぶ運河として1930年に大部分が完成し、1932年に堀川と繋がる部分が完成しました。中川運河が完成した当時は、「東洋一の大運河」と呼ばれるほど大きな運河として知られていました。

小栗橋付近から撮影(中川区)

中川運河沿いには、「広見憩いの杜」という芝生広場があり、運河を眺めながら過ごすことができます。また、遊歩道の整備も進められ、より過ごしやすい環境となるよう取り組まれています。

広見憩いの杜

松重閘門(まつしげこうもん)

堀川を納屋橋付近から南へ下っていくと、中川運河との接続部に到着します。ここで登場するのが、「松重閘門」です。これは、水位差のある堀川と中川運河を船が通るために建てられたとても重要な建築物です。水門で仕切られた区画の水位を上下させることで、堀川・中川運河を通航していました。陸上輸送が発達し、船での輸送が減ったことなどから1976年に廃止されましたが、その異国情緒漂う造りから、市指定有形文化財や市都市景観重要工作物に指定されています。

夜になると、ライトアップがされて、昼間に見せる姿とはまた違った雰囲気を感じさせます。

近くの歩道からでもかなり近い距離で見ることができます。高さは約20メートルもあり、近くで見るとかなり迫力のある大きさです。

近くから見た松重閘門

中川運河ギャラリー

松重閘門から、中川運河沿いに歩いていくと、赤い鳥が翼を広げたマークが印象的な建物に着きました。

ここは「中川運河ギャラリー」です。この建物は、名古屋都市センターの「中川運河助成ARToC10」の助成事業で11/1(火)まで中川運河に関するパネルなどを展示する場所として使用されています。一般の方でも、申請をすれば展示会を開くことができるそうです。

写真撮影に行った時は、中川運河沿いの開発構想についてのパネルが展示されていました。木材を使った遊歩道の整備、カフェなどのお店の誘致、クルーズ船を松重閘門付近まで走らせる計画などについて構想がされていて、実現されたら中川運河沿いが今以上に魅力のある環境になるだろうなと思いました。

クルーズ名古屋

中川運河を水上から楽しめる水上交通として、「クルーズ名古屋」があります。ささしまライブを出発し、キャナルリゾート、ららぽーと名古屋みなとアクルス、ガーデンふ頭を巡り、金城ふ頭までつながり「都心」から「みなとエリア」まで船に乗って行くことができるんです。

中川運河を走るクルーズ名古屋(スーパーコメット)

中川運河沿いには、運河としての趣きを残す倉庫群や、名古屋港に出れば大型の船舶が往来している様子、コンビナートなど水上からしか見ることができない景色を楽しむことができます。

ということで、実際にクルーズ名古屋に乗船してきました!

ささしまライブで出発の準備をしているクルーズ名古屋

座席は自由席だったので、私は景色が良く見える窓際の座席に座りました。

乗船前にパンフレットをいただけるので、これからどんなコースを進んでいくのか、中川運河周辺ではどのようなイベントが行われているのかなどを見ながら出航の時間を待ちます。この日は、8月上旬で夏休み中ということもあり、ご家族連れが多く見られました。

定刻となりいざ出航です。

船から生じる波を間近に見ることができます。かなりの迫力です。
今回は、ガイドの方が同乗されて中川運河・名古屋港の解説を聞きながらクルーズ名古屋を楽しめる「ガイド便」に乗船しました。

通過する橋にあるモニュメントが、中川区ゆかりの前田利家公とまつさんがデザインされているなど、ここでしか聞けないお話を聞きながら乗船することができ、目的地に着く頃には中川運河について詳しくなれました!

船から見た広見憩いの杜(左側の芝生)

広報なごや10月号の記事にも掲載した「珈琲元年中川本店」が見えてきました。店内で食事をしているお客さんが船に向かって手を振っていたり、クルーズ名古屋の乗客も手を振り返していたりと、和やかな時間を過ごせました。私も珈琲元年のお客さんに大きく手を振りました。皆さんも乗船される際は、ぜひ手を振ってみましょう!

中川運河沿いにある倉庫

クルーズ名古屋は中川運河を進み、間もなく名古屋港に入ります!

水門の中に閉じ込められてしまいました!が、ご安心ください。中川運河と名古屋港では水位が違うため、ここで水位差をあわせる必要があるのです。
水門の中に入った時の水位は大体0.4m以下だったのが、、、

水門の中に水が入っていき、どんどん水位が上がっています!

約1.6mとなり、名古屋港の水位と同じになりました。名古屋港側の水門が開きます!

名古屋港に突入です。

シートレインランドの観覧車が見えます。遠くで船が見えたり、中川運河を通っていた時よりも波で船体が揺れたりと、海に入ってきたことがかなり感じられます。

名古屋港水族館がある「ガーデンふ頭」に到着です。ここから乗ってくるお客さんもちらほらいらっしゃいました。

金城ふ頭に到着し、クルーズ名古屋の乗船は終了です。
約1時間の乗船でしたが、ガイドの方の説明や普段見ることができない水上からの景色を楽しむことができ、あっという間に時間が過ぎてしまいました。

クルーズ名古屋の詳細が気になる方は以下のサイトからご確認ください。

おわりに

堀川・中川運河の周辺には広報なごややnoteで紹介しきれないほど、魅力のあるスポットがまだまだあります。堀川近くの四間道では古い町並みが広がり、熱田宮の渡しでは「七里の渡し」があった場所として周辺は歴史豊かな公園が整備されています。また、中川運河エリアでは、クルーズ名古屋に乗れば名古屋港水族館やレゴランドなどまで行くことができます。

実際に歩いてみないと気が付かないことや、体験できないことがたくさんあります。これを読んでいただいた皆さまもぜひ現地に訪れていただきたいです。訪れた際には写真の撮影と「#なごやを歩こう」のハッシュタグをつけての投稿をお忘れなく。
次回の「#なごやを歩こう」はどのエリアを紹介するでしょうか?お楽しみに。