認知症の当事者も、地域の企業・学生も、行政も。認知症フレンドリーコミュニティの実現に向けたアイデアミーティング検討委員会を取材
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認知症の当事者も、地域の企業・学生も、行政も。認知症フレンドリーコミュニティの実現に向けたアイデアミーティング検討委員会を取材

名古屋市公式note

名古屋市広報課の丸澤です。
広報なごや2021(令和3)年2月号で特集した「認知症フレンドリーコミュニティ」、継続的に取材をしていますが、今回は3回目の記事です。

今回記事を初めて見られるという方もいらっしゃるかと思いますので、
認知症フレンドリーコミュニティとは、
「認知症のある人が、高い意欲を持ち、自信を持って意義のある活動に参加、貢献できると感じられるコミュニティ」のことです。
(北区認知症フレンドリーコミュニティガイドより)
とあり、名古屋市北区役所の福祉課において、行政内部だけでなく、認知症の当事者の方、地域の企業の方、ソーシャルデザインの大学教員の方、様々な人から協力を受けながら進めている施策です。

※北区認知症フレンドリーコミュニティガイドはこちらをご参照ください。

https://www.city.nagoya.jp/kita/cmsfiles/contents/0000146/146929/DFCguide.pdf

今回は、令和4年2月22日にオンラインで行われた「第3回北区認知症フレンドリーアイデアミーティング検討委員会」を傍聴しましたので、様子などを記事にしてみました。

※認知症フレンドリーコミュニティは連載記事です。
1回目は市公式noteの実質的な1本目の記事で、こちらからご覧ください。


2本目は関わっている北区福祉課の職員、いきいき支援センターの職員などから話を聞いた記事です。(2本目の記事はこちら↓)

※認知症フレンドリーコミュニティは以下「認知症FC」と略します。



アイデアミーティング


当日のオンラインの様子の前に、そもそも「アイデアミーティングって何するの?」という所を。

アイデアミーティングは、『認知症のある人との「対話」や「体験」の共有を通じて、当事者の「やりたいこと」や「困りごと」に寄り添い、商品やサービス、まちづくりに関するアイデアを共創するワークショップ。』とあります。

2021(令和3)年11月22日に愛知学院大学名城キャンパスで、認知症当事者(6名)、企業・団体(18名)、学生(5名)でワークショップを開催しています。

「認知症当事者の方と初めて話した。」という参加者も多かったようで、当事者の方の話や、イキイキした様子を見たことで、「認知症の方はこうだ!」という固定概念は変わっていったかと思います。

高齢者の6人に1人は認知症と言われる中で、私(丸澤)も家族以外で当事者の方と話をしたことはなかったです。
認知症FCを取材して、様々な当事者の方がいることが分かり、もっとたくさんの人と出会う、接点を持つ必要があると感じました。

北区認知症FC通信

活動アイデアの実施


アイデアミーティングの中で、「名古屋に住みなれた人からディープな愛知を教えてもらいたい」という企業からの参加者の方の発言から、認知症当事者の方が以前に愛知県小牧市の学校に通っていたこと、元観光バスの運転手の方がいたことから、小牧城に向かうという話になりました。

小牧城に行く前に、行先はどこにするのか、何時に集合するのか、雨だった場合は?など、作戦会議も実施されています。
認知症当事者の方が事前に下見に行かれて、徒歩でこれくらいの時間がかかった、眺めはどうだったかが共有され、ツアープランを作成しています。

2022(令和4)年1月にツアーは実施され、階段の上り下りが大変だったり、ハプニングがあったりしたようですが、ツアーをしたことで今後の活動アイデアも生まれたようです。

この他にもアイデアミーティングの中で活動アイデアはいくつも生まれていて、今後の活動の広がりに期待をしています。

小牧へのツアー、認知症FCを取材していなければ、私(丸澤)は「集合場所まできちんと辿り着けるだろうか?」「現地で何か起きたらどうしよう?」と躊躇うことを先に考えていたかもしれません。

ただ当事者の方と接点を持ち、そしてアイデアを出して終わりではなく、自分も関係者であると引き続き関わるという視点が大切だと、今回のアイデアミーティングを通じて感じました。

「言っていたあれは、こうすればできるんじゃないか?」「自分だけでは無理だけど、この人にも関わってもらったらできるんじゃないか?」と、「どうしたらできるか?」を考えるようになるのではないかと思いました。

通信にもありますが、『当事者がやりたいこと』×『当事者と「ともに」やりたいこと』、「ともに」が非常に重要な要素だと取材を通じて感じています。

当日の資料を確認する様子


アイデアミーティング検討委員会


話がだいぶそれましたので、アイデアミーティング検討委員会の当日の様子を。
コロナ禍ということもあり、オンラインで開催されました。

次第に沿って北区福祉課から資料など説明を行い、11月22日に行われたアイデアミーティングの話では当事者の方たちの感想として、「抜群に良かった。新しい人と一緒に行けた、こういった活動を大事にしていきたい。」「初めてだったけど、皆とフレンドリーな感じで行けて非常に良かった。」などの意見が出ていました。

議題は進み、認知症のある方たちが集い、仲間づくりをする「認知症本人ミーティング」を今後行うため、チラシのキャッチコピーの話題に。
仮で「不安も、迷いも、一緒に語り合おうよ。」となっていますが、当事者の方たちからの意見として、「良いことばかりでなく、不安の話も出ているのは良い。」「寛容な言葉もあると。これを見て行こうかなと思えるものを。」「認知症は年寄りがなるものと思っている方も多いので、若い人もなるよということも伝えられると。」など、様々な意見が出ていました。

2022(令和4年)3月22日には「アイデアミーティング活動成果報告会」の開催に向けて、委員からは「反省点は反省点として共有しつつも、出来たことを伸ばすという振り返りが出来るといい。」など、認知症FCに一貫として言えることでもありますが、今後の活動に向けて前向きな発言が多く交わされました。

オンラインで福祉課の職員の話を聞く様子


この他にも名称は仮称ですが、認知症FCのLABO、「認知症当事者を中心とする様々な人々が参加する共創プロセスを通じて、認知症のある人も誰もが暮らしやすい認知症FCの醸成を図るとともに、利用しやすい商品やサービス、仕組みを創造するためのプラットフォームをつくる。」という仕組みについても議論が行われました。

北欧を中心に行われている活動の話や、「出来るだけ参加できるように間口を広げると良い」「活動の過程を可視化して企業が当事者の方とものをつくり、まちをつくっていくというのが、価値としてあるのでは。」といった様々な意見が出されました。

最後に参加者それぞれから、活動に次に繋がっていく感想を言って、終了しました。

最後に


認知症FCを取材して1年が経ちますが、コミュニティが変化しているのを感じます。
立ち上げの段階から関係者も増え、市役所職員が異動になるといったヒトの変化があっただけでなく、アイデアミーティングやそこからの活動などコトも変化しています。

変化が良かったかは、私(丸澤)では判断できませんが、少なくともアイデアミーティングの活動アイデアの実施(小牧ツアー)の当事者の方の感想を聞く限り、「認知症のある人が、高い意欲を持ち、自信を持って意義のある活動に参加、貢献できると感じられるコミュニティ」と言う状況ができ始めているのではないかと感じています。

社会課題とも言われる認知症の方の増加に対して、医学的な見地から解決するアプローチだけでなく、地域社会を巻き込んで、「解決」というより「寄り添っていく」というアプローチは、私(丸澤)が住んでいる地域でも行えるのではないかとも思えます。

認知症当事者の方との接点の「場」をどうするかを、地域の人たちを如何にして「自分事」「自分達事」にしていくか、認知症FCの取り組みは上手くデザインされているので、この取り組みが各地域に伝わると良いなと思いました。

またどこかで、この取り組みに関われれば。


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