2カ月で復活!ゼロから始めたホームページづくり~六郷学区の挑戦~
こんにちは、北区役所地域力推進課コミュニティサポーターの二宮です。
私たちコミュニティサポーターは、交通安全や防犯、町内の美化、高齢者や子育てのみまもり、防災の取り組みなど、住みやすいまちをつくるための地域活動を支援する職員です。地域活動を支援する中で出会った魅力的な活動や課題解決のコツ、地域活動の舞台裏などを名古屋市公式noteの中の「ミンナノまちづくり」マガジンとして発信しています!
今回の記事では、コミュニティーサポーターに相談をいただいた、北区・六郷学区のホームぺージ復活に関する挑戦の舞台裏について紹介します。
なぜホームページをつくろうと思ったのか?
以前も、六郷学区はホームページの運用を行っており、学区連絡協議会やコミュニティセンターの行事やお知らせを発信していましたが、以前の担当者が急逝され、しばらく更新が止まってしまっていました。
しかし、地域の情報をホームページで知りたいと思っている人がいるはず!
そこで、六郷学区の加藤副委員長が中心となり、ホームページを復活させることになりました。ホームページづくりは加藤副委員長にとって、初めての挑戦でした。
「せっかく挑戦するならば以前のホームぺージよりも良いものをつくりたい!」とコミュニティサポーターにご相談をいただきました。
ホームページ制作の2カ月間
2024年7月より始まった加藤副委員長のホームページづくり。
役員や町内の人にわかりやすく、見やすくなったと感じてもらえるようなホームページを以下のステップでつくりあげていきました。
ステップ1 ホームページの意義を見つめ直す
ホームページの復活にあたり、「本当にホームぺージは必要なのか」「ホームページづくりにかかる負担はどの程度なのか」を改めて考えるため、学区の役員さんとコミュニティサポーターで話し合う場を開きました。
「ホームページの運用は学区にとって負担が多い」「運用をしなくてもいいのでは」という意見もあり、話し合いの場では結論づけず一度持ち帰って考えることになりました。
ホームページの運用はその担当者に作業負担がかかります。しかし、加藤副委員長は「できる範囲でやってみよう」とコミュニティサポーターと連携しホームページづくりに取りかかることを決めました。
ステップ2 ホームページ制作ツールの選択
さまざまなホームページ制作ツールを比較し、まずは、無料ではじめられるソフトを選択しました。
ステップ3 ホームページの企画
ホームページの目的やターゲット層を明確にし、コンテンツの構成を計画しました。
六郷学区は引越してくる若い世代も多いので、ターゲット層は「DINKS(Double Income(共働き)No Kids(子どもを持たない)夫婦)」に設定しました。普段、学区に関わりがない住民も見やすいホームページにすることを心掛けました。
学区のことをあまりよく知らない人にもわかりやすくするため、ホームページの目次は「学区連絡協議会」と「コミュニティセンター」の2つに大きく分け、それぞれ基礎的な情報を項目ごとにわけ掲載することにしました。
ステップ4 ホームページのコンテンツ制作
ここからは、パソコン・ホームぺージ制作ツールを使っての作業開始です。
紙で用意した案をもとに、文章や画像などのコンテンツを作成していきました。
見た方が便利なように、学区の行事予定、コミュニティセンターの地図や、利用状況(カレンダー)も掲載していきました。
ステップ5 公開
完成したところで、ホームページをサーバーにアップロード。
地域への情報発信が再スタートしました!
ホームページ作成中の困難
ここまで、ホームページ作りの流れを簡単にご紹介してきましたが、このホームページ作成にあたっては、3つの困難に直面しました。皆さんの参考になればと思いますのでご紹介しますね。
困難1 コミュニティセンターで開催されている行事・サロンが未整理であった
ホームページづくりの過程で、コミュニティセンターで開催されているサロン情報はコミュニティセンターの壁に紙で掲示していましたが情報が古く未整理であったことがわかりました。そのため、加藤副委員長がコミュニティセンターの管理人さんに確認をとり、1からサロンの情報をリストアップしデータにまとめました。
困難2 プリンターの設定をしておらずスキャナーが使用できなかった
六郷コミュニティセンターには立派なプリンターがありましたが、スキャナーが未設定で使用できない状態でした。コミュニティセンターのパンフレットや電子回覧板のデータ化のためスキャナーが使用できるよう、加藤副委員長が契約会社に連絡しプリンターの設定を見直しました。
困難3 パソコンのキーボードの調子が悪く作業が大変だった
ホームぺージづくりをするにあたって、はじめのうちは学区連絡協議会が保持していた古いパソコンを使用していましたが、キーボードの調子が悪く作業が困難でした。そのため学区連絡協議会にかけあい、新たなパソコンを調達し作業がスムーズにいくようにしました。
初めはわからないことも多くありました。しかし、地域と、コミュニティサポーターとで一緒に考えながら一つひとつ困難なことを解決していきました。その結果、たった2か月間でホームぺージを完成することができました。
新たに作成した六郷学区のホームページではGoogleカレンダーによってコミュニティセンターの利用状況が定期的にアップされています。
六郷コミュニティセンターは駅に近く、コミュニティセンターの利用団体・利用者も多いため、インターネット上で情報収集ができるようになり大変便利になったのではないでしょうか。
ぜひ【六郷学区】のホームページをご覧ください!
加藤副委員長の原動力「共助のチカラ」
ホームぺージ制作は初挑戦だった加藤副委員長。
苦労も多かったはずですが、何が加藤副委員長の原動力になったのでしょうか。
加藤副委員長からは「やっぱり共助だよね。」という言葉が。
「大規模災害が起きた場合、行政だけではどうすることもできない。学区や自治会が日頃から、コミュニケーションをとっていくことが大切。」
「このホームページが、若い世代が地域の情報に興味を持つ入口になれば、少しでも共助や助け合いに賛同してくれる人がいればと思い、今後もホームページの更新を続けたい。」
今後、ホームページを定期的に更新・見直しをすることによって
・自治会活動のペーパーレス化
・自治会役員の負担軽減
・回覧版の効率化
に取り組みたいと意気込みを語ってくださいました。
北区では少し前に台風の影響で急きょ防災訓練が中止になったのですが、その際の学区や自治会内の連絡が上手くいかなかったそうです。そういった情報もデジタルを活用し、少しずつ解決できると良いですね。
まとめ
今回の記事では、六郷学区のホームページ復活の舞台裏をご紹介しました。ホームページは、地域の人たちを繋ぎ、より良いまちづくりに役立つツールです。
現在、名古屋市にある学区のうち30~35%の学区はホームページを運用されています。
ホームページの作成に興味がありましたら、名古屋市では、市公式ウェブサイトで「ホームページ作成マニュアル」を公表していますのでまずはご覧いただけたらと思います。
また、名古屋市では「ICT活用体験会」を開催しています。
ホームページに掲載すると便利な機能、例えば、学区の行事情報や、コミュニティセンターの予定公開に便利な「Googleカレンダー」や、行事の参加者募集に便利な「Googleフォーム」の使い方について学べますのでこちらもぜひご参加ください。
そのほか、ホームページをつくりたいけれど方法がわからないときには、コミュニティサポーターが支援する制度もあります。お気軽に区役所地域力推進課にご相談ください。
皆さんの地域活動が、ホームページの運営を通じて、ますます充実することを楽しみにしています!