「土岐川・庄内川流域治水ポータルサイト」がNIPPON防災資産に認定
皆さんは「NIPPON防災資産」をご存じですか?
「NIPPON防災資産」とは、地域で発生した災害の状況を分かりやすく伝える施設や災害の教訓を伝承する活動などを、内閣府特命担当大臣(防災)、国土交通大臣が認定する制度です。
令和6(2024)年5月に新たに創設された制度で、9月5日に第1回目の認定が行われました。
そのうちの1つに、名古屋市も構成員である「土岐川・庄内川流域治水協議会」が作成した「土岐川・庄内川流域治水ポータルサイト」が認定され、国土交通省中部地方整備局長から「土岐川・庄内川流域治水協議会」を代表して名古屋市長に認定証が授与されました。
今回「NIPPON防災資産」に認定されたのは、全国でたった22件。誇り高い認定証です。
「NIPPON防災資産」の制度及び認定の詳細はこちらからご覧ください。
土岐川・庄内川流域治水協議会
ポータルサイトを作成した「土岐川・庄内川流域治水協議会」について紹介します。
近年頻発している激甚な水害や気候変動による今後の降雨量の増大と水害の激甚化・頻発化に備え、集水域から氾濫域にわたる流域全体のあらゆる関係者が協働して、流域全体で水害を軽減させる治水対策、「流域治水」を計画的に推進するため、令和2(2020)年7月6日、全国に先駆けて設立されました。
庄内川の流域市町(18市5町)を含む34機関で構成され、河川整備に加え、流域のあらゆる関係者が協働して行う対策も含めた治水対策の全体像を「流域治水プロジェクト」としてとりまとめ、令和3(2021)年3月30日に公表しています。
令和6(2024)年3月に、土岐川・庄内川流域治水協議会の公式サイトを「土岐川・庄内川流域治水ポータルサイト」として刷新しました。
土岐川・庄内川流域治水ポータルサイト
「土岐川・庄内川流域治水ポータルサイト」は流域治水の自分事化に取り組む中で「何を参考にしてよいかわからない」という構成員の意見を受け、ポータルサイトで国・県・市町村・企業等の取組をまとめ、流域治水のさらなる普及に向けてリニューアルしました。
リニューアルしたポータルサイトでは協議会の開催状況や流域治水プロジェクトを紹介するほか、流域治水検定や流域治水カードなど、楽しみながら学べるコンテンツも充実。ぜひ、お子さんと一緒に見て欲しいです。
めざせ全問正解!流域治水検定
流域治水の内容について、関心を持ち自分で調べることで理解促進を図るきっかけとして、子供から大人まで広く取り組める検定です。
問題を解きながら、「流域」の概念や、地域ごとの川や沿川の特徴を学びましょう。
全問正解すると、流域治水検定合格証書がダウンロードできます。
集めよう!流域治水カード
土岐川・庄内川の流域治水の取組を39種類の流域治水カードにまとめました。カードは、流域治水に取組んでいる場所で配布しています。
「土岐川・庄内川流域治水ポータルサイト」はこちらからご覧ください。
“資産”として価値を高めるために
認定証授与式では、中部地方整備局長より「土岐川・庄内川流域治水ポータルサイト」の展望について語っていただきました。
「NIPPON防災資産の取り組みは、今回が初めてで全国で22か所が認定されてございます。 中部地方整備局管内では、土岐川・庄内川流域水ポータルサイトの1件のみの認定でした。
NIPPON防災資産は、“遺産”じゃなく“資産”としているところに意味があるんだと思っています。
資産としてこの価値が高まるように、今後もオンゴーイング(継続中)で高めていくということが重要かと思っています。
名古屋市は市の面積の約5%が河川と水面の面積です。これは全国の都市で言うと大体平均的な値で、水の都と言われている大阪が10パーセントを超えるぐらいです。
この5パーセントの中でも、3分の2が庄内川と矢田川の直轄区間の面積になっています。 そういう意味においては、この庄内川・矢田川はこの地域にとって貴重な水辺空間で、防災資産そのもの。
この空間を楽しんでいただくようなことができたらと思っており、今後、みなさんで一緒になって頑張りたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。」
かつて大阪には網の目のように堀川がめぐらされ「水の都」と呼ばれていたそうです。現在は、一部だけが残るようですが、これらの堀川が大阪の発展に大きく寄与したそうです。
ちなみに名古屋の母なる川である堀川も人々の暮らしを支え続け、こちらは現在も現役バリバリです。
みなさんも「土岐川・庄内川流域治水ポータルサイト」にアクセスし、できることから「流域治水」への理解を深めてみませんか。