20分で出来る骨髄バンクのドナー登録、生きるチャンスを善意によって広げていく
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20分で出来る骨髄バンクのドナー登録、生きるチャンスを善意によって広げていく

名古屋市公式note

名古屋市広報課の丸澤です。

献血の記事をこれまで2本書いてきましたが、その都度気になっていた骨髄バンクのドナー登録。

献血の時もですが、制度は知りつつも、「どうやってやるんだろう、、、」というのもあり、二の足を踏んでいました。

献血の時は職場の先輩に声を掛けられて、後をついていったことで安心して行えました。

骨髄バンクのドナー登録、実際にどういった手続きが必要かを知れば、もしかしたら1人でもドナー登録につながるかも知れないと思い、献血ルーム ゲートタワー26に行ってきました。今回実際に私(丸澤)が体験したことを記事にしてみました。

日本骨髄バンクで骨髄移植や末梢血幹細胞移植を必要とする患者さんは、毎年2000人程度いるとのことです。

タイトルに書いた「生きるチャンスを善意によって広げていく」は、ドナー登録のしおりの「チャンス」の冒頭の言葉です。

一人でも多くの方に、ドナー登録をしていただけると幸いです。


自己紹介

(-は丸澤が発言)

―自己紹介と会の説明をお願いします。

水谷:認定NPO法人 あいち骨髄バンクを支援する会(以下「あいちの会」)で事務局長をしています水谷です。

あいちの会は、骨髄バンクのドナー登録への普及啓発活動、患者支援も行い、2011(平成23)年には国税庁から、2016(平成28)年には名古屋市から認定NPO法人に認定された会です。

前身の「名古屋骨髄献血希望者を募る会」が1988(昭和63)年に全国で初めて骨髄ドナーの募集開始をして、骨髄バンク運動を広めるために活動を全国展開するなど、この地域は昔から活動が盛んです。

写真左:あいちの会の水谷様

 

登録(15~20分)までの流れ

―早速ですが、ドナー登録をしたいです。どうやって進めていくのでしょうか?

水谷:献血ルームや献血バスで登録することができます。名古屋市内には5か所の献血ルーム(タワーズ20、ゲートタワー26、フォレスト、栄、大須万松寺)があります。

献血ルームの職員に申し出ていただければ、ドナー登録のしおり「チャンス」などを用いて対応いたします。

※内容に興味のある方はこちらをご確認ください。

 

水谷:不明な点・心配な点はなかったでしょうか?(「ない」と答える。)ありがとうございます。それではこちらの「骨髄バンクドナー登録申込書」に記入をお願いします。

写真は記入している写真。印鑑は不要。

―記入し終えました。この後は?

水谷:今お書きいただいた「骨髄バンクドナー登録申込書」を献血ルームにいますドクターに提出していただきます。献血で来られている方の場合は「問診」の時にドクターと接すると思いますが、その時にご提出ください。

―今日は併せて献血も予約していますので、献血の流れの中に組み込まれているというイメージで間違ってないでしょうか?

水谷:はい、そのイメージで大丈夫です。

献血でも同じく問診後、「ヘモグロビン濃度測定/血液型事前検査」のために採血を行いますが、ドナー登録に必要な血液は、その時の採血とあわせて行います。ドナー登録のみであれば、約2mLの採血をいたします。

 ドクターにドナー登録をする旨を伝えて提出
採血中の写真


―説明から採血が終わるまで、だいたい20分くらいで出来るんですね。

水谷:献血が混んでいたりすると、問診や採血で待っていただく場合がありますが、そうでなければ15-20分程度で登録は終わります。

   

登録の現状

―愛知県で年間どれくらいの方が登録されているのですか?

水谷:コロナ禍前の平成30年度や令和元年度は1800人を超える方に登録していただいていましたが、令和2年には1400人を下回る登録者数となり、令和3年度も例年と比べると少なくなると想定されます。

―献血は年齢の上限がありましたが、骨髄バンクはいかがでしょうか?

水谷:18歳以上54歳以下で健康状態が良好な方が登録できます。提供は55歳までですので、55歳になるとご卒業になります。

ドナーをお待ちの患者さんのことを考えると、若い方に登録していただけると55歳という上限までの期間が長くなります。大学生の方や社会人になり立ての方とかが周りにいらっしゃれば、お声掛けいただけると幸いです。

 

―大学や企業へ説明しに行かれたりはするのですか?

水谷:はい、コロナ禍で最近はオンラインの機会が多いですが、学校や企業へ訪問したりしています。患者さんにご同行いただき、「語りべ」活動もしています。
語りべ活動は、前半は私(水谷)が骨髄バンクの制度面や移植などの話をして、後半は患者さんから発病から現在のお気持ちやドナーさんへの感謝の気持ちなどの話をしていただいています。
実際に患者さんの話を聞いて、その後に献血ルームで登録をしたという人もいて、こういった活動の大切さを感じています。

―語りべ活動に来て欲しいとなったら、来ていただけるんですか?

水谷:企業さんであれば、朝礼の時間、業務終了後など時間に合わせて伺えますし、オンラインでの参加対応もさせていただいています。

勉強会などを行われる場合に30-60分お時間いただければ、時間に合わせて説明をいたします。

お声かけいただける学校、企業・団体の担当者の方がいらっしゃいましたら、あいちの会のホームページに連絡先を記載していますので、お気軽にご連絡ください。


 職場でも登録が?献血併行型ドナー登録会

―講演は現状を知るのに素晴らしいと思いますが、実際に聞いた方が登録を献血ルームまで向かうとなるとハードルが高い気がしますが?

水谷:講演のご依頼をいただく企業によっては、献血にもご協力していただける所もあり、そういった場合に「献血併行型ドナー登録会」というものをしています。

先ほど丸澤さんにも登録する際に献血をしていただきましたが、献血の一連の流れの中で骨髄バンクのドナー登録をしていただくのがスムーズだと思います。

一定数の方がいらっしゃれば、日本赤十字社が献血バスを企業など地域に出すことが可能になりますので、その際に合わせて骨髄バンクのドナー登録会も行っています。

―「献血併行型ドナー登録会」をしたいという企業・団体の方がいらっしゃいましたら、あいちの会や日本赤十字社にまず連絡をすれば良いですか?

水谷:はい、あいちの会のHPをご確認いただき、連絡いただけると幸いです。

 

ドナー登録後のあれこれ(制度・助成金、撤回・保留)

―ドナー登録は無料で行えましたが、いざ移植で入院の際の費用はどうなりますか?

水谷:骨髄提供(3泊4日程度)・末梢血幹細胞提供(5泊6日程度)で入院日数などは異なってきますが、検査や入院に係る費用などは一切かかりません。

―4~6日程度、仕事を休むことになりそうなんですね。

水谷:市役所などの官公庁や一部の企業には「ドナー特別休暇制度」を導入している所があります。

ドナーを待っている患者さんのためにも、制度はもちろん、ドナーの方が仕事を休めるように、職場の支援や雰囲気づくりも皆様にお願いしたいです。

―休業補償のようなものはあるのでしょうか?

水谷:休業補償というものはではないですが、名古屋市の場合、提供を一層推進するために、ドナーやドナーが勤務する事業所に対し、助成金の交付があります。

通院・入院・面接に要した日数に応じて、上限7日でドナーに対しては1日につき2万円、事業所に対しては1日につき1万円の助成金もあります。詳しくは名古屋市の公式ウェブサイトをご覧ください。

自治体によって制度があったりなかったり、助成金の内容などが異なる場合がありますので、ご注意ください。

―例えば仕事がある時期はどうしても休めない、育児の関係で1週間近く入院できないといった場合にお断りすることは可能でしょうか?

水谷:ドナーに選ばれると、コーディネーターと医師が、立会人同席のもとドナー候補者とご家族の最終的な提供意思を確認する「最終同意」というものがあります。

最終同意が行われると、患者さんが移植に備えて化学療法などへ動き出すので、最終同意後は撤回できないです。

なので、最終同意前までであれば撤回は可能です。また、ドナーの皆様も様々な事情がありますので、一定の期間は提供しない「保留」ということも可能です。

ドナーカードに名前を記入する前

 

最後に

今回登録をしてみて、「あっ、こんなに簡単に登録できるなら、もっと早くすれば良かった。」というのが、正直な感想です。

 水谷 事務局長との会話の中で、

「登録者が増えれば移植のチャンスが増えます。現在約54万人のドナー登録者がいても、それでもドナーを待っているすべての患者さんが移植のチャンスを受けられるわけではないです。」

「現在までに26,299件の移植が行われ、生きるチャンス、いのちのプレゼントが行われました。骨髄バンクがなかった時代から、間違いなく変わってきています。」

「骨髄バンクのドナー登録は、40代、30代、50代の順に多いです。その方たちは10年、15年経つと55歳となって卒業してしまいます。そうなると、今ある登録者数より減る可能性があり、若年層の方にもっと知って欲しいです。」

という言葉も印象的でした。

若年層に知ってもらうため、専門学校の学生などへ骨髄バンクの話や患者・ドナーの方の語りべ活動もしています。また、名古屋市とも連携して、高校生に骨髄バンクについて知ってもらうために、語りべ活動の話を聞いた名古屋市立工芸高校の生徒たちがクリアファイルを始めとした啓発グッズのデザインを制作しています。ドナー登録後には、これまでに制作したグッズをいただきました。

骨髄バンク×名古屋市立工芸高校、素敵な作品になっています。

政府広報によると、
骨髄バンクは、白血病をはじめとする血液疾患などのため「骨髄移植」などが必要な患者さんと、それを提供するドナーをつなぐ公的事業です。適合するドナーが見つかる確率は兄弟姉妹の間でも4分の1、血の繋がっていない他人になると数百~数万分の1です。移植を希望するすべての患者さんがチャンスを得るためには、一人でも多くのドナー登録への協力が必要です。
と書かれています

「生きるチャンスを善意によって広げてゆく」
移植を待っている方がいます。ご自身、もしくは周囲の声かけにご協力いただけると幸いです。

また名古屋市では、Twitterでも情報発信をしていますので、ぜひご覧ください。



 

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