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「おもてなし隊なごや」という番組をご存知ですか?

はじめまして、名古屋市広報課の植木です。
今回、初投稿です。今年度広報課に来たばかり、どころか社会人1年目のひよっこ職員ですが、精一杯書かせていただくので、最後までお読みいただけると嬉しいです。

名古屋市役所は、さまざまな広報媒体を用いて、市の施策や行催事などの広報を行っています。
テレビでの広報も行っていまして、市の施策や制度などを案内している市政情報番組「コアラが住む街なごや」(令和3年度時点、毎週日曜日22:55~23:00)、市施設・行催事番組「おもてなし隊なごや」(令和3年度時点、毎週月曜日18:57~19:00)の2番組で広報をしています。

名古屋市以外の方も市公式noteを見ていただいていて、「名古屋おもてなし武将隊®」についてもっと知りたいという声がありましたので、今回は「おもてなし隊なごや」を取り上げます。

おもてなし隊なごや_緑文字



【名古屋おもてなし武将隊®とは?】


「おもてなし隊なごや」に出演していただいている「名古屋おもてなし武将隊®」、2009年11月に「名古屋開府400年」のPR大使として、6人の武将と4人の陣笠で結成されました。
織田信長、豊臣秀吉、徳川家康、前田利家、加藤清正、前田慶次の6人の武将と4人の陣笠で結成されています。
詳細はこちら

名古屋城で演武などを行っていたりしますので、皆さまも名古屋城に訪れた際には迫力ある演武を見ていただきたいです。

【おもてなし隊なごやとは?】

「おもてなし隊なごや」とは2010年4月7日から名古屋テレビ(メ~テレ)で放送されている、名古屋市役所広報課が制作しているテレビ番組です。武将隊が名古屋市の魅力を発信すべく、主に市の催しや施設へ出陣し、その紹介をしています。取り扱うテーマは市博物館・市科学館などで行われる特別展から、白鳥庭園や東谷山フルーツパークなど多岐に渡ります。今回は8月23日放送回の市科学館特別展「昆虫」の裏側を時系列で取り上げます。

番組制作・広報係内・・・・放送日の約2カ月前(6月14日)


そもそも番組をどのように作っているかからお伝えします。
まずは、2カ月ほど前、各部署から広報の依頼が届き、どういったものを取り上げるのかを広報係で打ち合わせます。
番組の実質放送時間がだいたい2分30秒なので、どういった情報を取り上げ、どういったモノが撮影できるか、番組の時間帯を考えてターゲット層と合っているかなど、さまざまな議論をします。
そうして何を取り扱うかを決めて、担当部署との打ち合わせに備えます。

担当部署と打ち合わせ・・・・放送日の約1か月半前(7月1日)


広報課の職員が担当部署を訪れて、担当部署の職員と打ち合わせをします。いつ撮影するのか、いつ制作会社との打ち合わせがあるかなど放送日までの今後のスケジュールについて説明します。また何が撮れるのか、視聴者プレゼントは何が提供できるかなどを聞き出します。今回はプレゼントで、特別展「昆虫」の入場券5組10名様分をいただきました。この打ち合せを踏まえて制作会社との打ち合わせで使用する企画書を作成します。

番組制作・制作会社・・・・放送日の約40日前(7月14日)

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制作会社とは、2週に1回のペースで2本分の打ち合わせを行います。
それぞれの回で広報課の担当がついて、どういったことを伝えたいか、どのような素材を提供できるか、どういった場所で撮影できるかを制作会社に伝えて、制作会社からは色々な確認事項を打ち合わせの中で行います。今回は、「昆虫展ではトンボが展示されているかどうか」(後ほど、なぜこの質問がされたのかが判明します!)「撮影日は、一般のお客様のご迷惑とならないよう休館日に行えるか?」などを質問されました。博物館や科学館などの特別展は画になるものが盛りだくさんなのですが、画になるものが少ないテーマだと、何を撮影しようか悩ましくなることもあります。

台本の確認・・・・放送日の約1カ月前(7月21日)


制作会社との打ち合わせから約1週間後、担当ディレクターから撮影の台本が届きます。担当部署の職員にも台本を送り、内容のチェックを行います。武将や出演する職員のセリフなどは撮影後には修正ができないので、この段階で入念にチェックする必要があります。

ロケハン(撮影地での下見)・・・・放送日の約1カ月前(7月29日)


ロケハンでは、担当ディレクターと共に撮影する現地に赴きます。何が撮れるのか、何は撮影NGなのかを台本と照らし合わせながら、担当部署の職員を交えて確認します。現地に赴くと「こんなものも撮って良いんじゃない?」と新たな発見もあります。

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撮影当日・・・・放送日の約20日前(8月2日)


撮影日は、武将隊の方も来られて、撮影が開始されます。
武将隊の皆さまは、セリフだけでなく、ダンスがある回もすべて覚えられていて凄いと感じます。
撮影の合間に話しかけても、気さくに対応してくれます。
その時に撮影した写真はこちら。左から、前田利家公、私、太助さん。

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2分30秒の内容でも、撮影の角度であったり、セリフの言い回しなどで何回も撮っていて、2~3時間ほどかかります。

暑い時期、屋外だと陣笠隊の方の笠は日に照らされて凄く熱くなるみたいですが、演技中は熱いそぶりを見せずに、アツイ演技をしてくれています!

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プレビュー(映像チェック)・・・・放送日の約2週間前(8月10日)


撮影したものを編集して、放送前に事前の確認、プレビューを行います。この段階ではナレーションが入っていないので、制作会社の方が口頭でその箇所を読み上げます。
担当部署や広報課も入り、内容の確認、テロップのチェック、今はコロナ禍なので施設・行催事は行っているかなど最終チェックを行います。今回のプレビューでは、テロップの漢字ミスや「9/20(月)」となっていたテロップを「9/20(月・祝)」にする、などの修正が入りました。誤った情報をお伝えしないために、目を光らせます。
最終OKが出たら、放送日の当日(8月23日)です。
放送日、見逃したという人がいても、ご安心を。令和3年度であればこちらで過去の放送回を見ることができます。

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最後に


いかがでしたでしょうか。「おもてなし隊なごや」はこのような過程を経て作られています。市の広報番組がこれだけの時間をかけて作られていることに驚いた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

また、放送内容と武将のチョイスにも是非注目していただきたいポイントです。例えば、今回は前田利家公が出演されています。なぜだかお気づきいただけましたでしょうか。
前田利家のものと伝わる兜の前立てには、トンボをかたどったものが付いているのです。利家公が新たな兜の前立てとなる昆虫を探しに行くというストーリーで、市科学館特別展「昆虫」に出陣します(制作会社との打ち合わせでトンボの展示についての質問があったのはこのためです!)。他の放送回も、「なんでこの武将が出演しているのかな?」という視点で見たら、さらに番組を楽しんでいただけると思います。

私は今年度広報課に来たばかりで、テレビ番組の制作に携わること自体が初めてです。右も左も分からず苦労することもありますが、幼い頃からテレビを見ることが大好きだったので、とてもやりがいを感じています。

「若者のテレビ離れ」とも言われている時代、この記事を読んでいる方の中にも、テレビは全然見ないという方がいらっしゃるかもしれません。私自身20代なのですが、テレビが大好きな身なので、この風潮は少し寂しいです。
テレビは「情報」はもちろんですが、他にもさまざまなものを提供してくれるものかと思います。個人的には、その1つとして「話題」が挙げられるのではないかと思います。例えば、一家団欒している中、何となく見ていたテレビで「おもてなし隊なごや」が流れたら、「今度あのイベント行ってみよう」「名古屋市にこんな施設があるんだね」と自然と家族間で「話題」が生まれることもあるのではないでしょうか。また、友達に「科学館でこんなイベントやってるみたいだから、今度行ってみない?」のような「話題」が生まれることもあるのではないでしょうか。これこそテレビの魅力なのではないかと私は思います。「おもてなし隊なごや」がその話題作りに一役買えていたら嬉しい限りです。

これからも初心を忘れずに、責任を持って、皆さまに情報や話題をお届けしてまいります。よろしくお願いします。


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