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おとなの猫を家族として迎えてみませんか?~ねこの譲渡会~

こんにちは。広報課の執行です。
今回は広報なごや2月号の取材で、千種区にある動物愛護センターで実施された「ねこの譲渡会(令和5年12月9日開催)」に参加してきました。

動物愛護センターは、動物愛護を基本理念として、動物の適正飼養と動物愛護の普及・啓発を行う「愛護指導業務」と、犬の捕獲・抑留、犬・猫の引取り等を行う「管理指導業務」を行っている施設です。

まず、動物愛護センターの入り口で受け付けを行います。
この日は、動物愛護推進員の追川さんがお手伝いにいらっしゃっていました。

動物愛護推進員の追川さんと職員の杉本さん
受付でもらえる案内マップ

この日の譲渡会は、午前の部(午前10時~正午)と午後の部(午後1時~4時)の開催です。午前の部には24組が参加していたそうです。私は午後からの譲渡会に参加してきましたが、午前中には8組のトライアル(譲渡を考えている猫を自宅で飼育できるか試す制度)が決定していました。

8組のトライアルが決定!

この日の譲渡会の会場は、愛護館の1階とにゃごラーレの1号室~3号室です。いつもは、愛護館の1階と2階が会場になっているそうです。

まずは、受付のある愛護館の中の若い猫たち(1歳未満)のエリアです!今日は特別に動物愛護センター獣医師の昜田さんに案内してもらいました!
愛護館は、子猫の社会化トレーニングを行う部屋やセンターで飼養している成猫を紹介する部屋があり、普段の見学もこちらの施設で行われています。

かわいい!!昜田さんに抱っこされて嬉しそう!
動物愛護センターの職員に抱っこされるオセロちゃん

譲渡会では、希望する2頭まで触れ合うことができます。
※猫の負担を考えて触れ合える数が限られています。

譲渡会中の愛護館の様子。通常は、奥に見えているモデルルームや愛護館の入り口近くにある成猫ルームなどで飼養。

この日の愛護館は、1階のホールに6頭、成猫ルームに9頭、モデルルームに11頭の猫がいて自由に見学ができるようになっていました。私の他にも何組も見学にいらっしゃっていて、皆さん自由に見学をされていましたよ。職員の方が近くにいるので、気軽に質問もできました!

譲渡対象となっている猫たちは、性格を丁寧に掲示でお知らせしています!また、「人好き度」「猫好き度」を★で表していて事前にどのような性格か知ることができますよ。

こねねっち
「こねねっち」は、人好き度★2つ、猫好き度★3つ!

「こねねっち」は一度仲良くなった人にはデレデレの甘えん坊みたいです!!

仲良しのルイージとデイジー
「ルイージ」も「デイジー」も、人好き度★3つ、猫好き度★3つ!

「ルイージ」は、人懐き抜群で環境の変化にもへっちゃらみたいです!「デイジー」は、常に甘えん坊みたいです♪甘えてくれる猫が好きな人にはたまらない猫たちですよね!


保護されてセンターに来た猫たちには、全て仮の名前(通称「センターネーム」)がついています。職員が一頭一頭に親しみを込めて名前をつけているみたいですよ♪

譲渡までの流れ

動物愛護センターへの1回目の訪問で気に入った猫がいたら、「猫譲渡申込書」を提出します。その後、別日にトライアルの手続きにセンターに来て猫を自宅に連れて帰ります。トライアル期間は2週間程度。トライアル期間中に猫と一緒に暮らしたいということになれば、センターに再度訪問して正式な譲渡手続きとなります。
※猫の飼い主になるには、要件と遵守事項があります。詳しくはこちら

愛護館の猫たちを後にして、次はにゃごラーレに移動しました。

「にゃごラーレ」は、令和4年度に完成した猫の飼養施設です。通常は収容時の受け入れ処置(身体検査・性別確認・体重測定など)を行った後、病気の治療や人に馴れるトレーニングなどを行っています。
この日は、譲渡会に参加する猫を見ることができるようになっていました。

人馴れトレーニング中。おやつと歯ブラシを使って触られる練習をしているところ
「あっちっち」と「しんちっち」

「あっちっち」と「しんちっち」は、人にあまり馴れていない猫たちです。でも2頭はとても仲良し!2頭一緒に飼育すれば落ち着いて暮らせるかも。

「ペティル」

「ペティル」は、猫風邪の症状でくしゃみや鼻水が少し出ています。成長とともに症状は落ち着いてくるといわれています。

動物愛護センターで長く暮らしている猫も病気の猫も譲渡の対象です。病気の猫の飼い方など不安な点は職員の方が詳しく説明してくれますので、安心して飼うことができます。

動物愛護センターでは、さまざまな事情でやってきた猫の家族になってくれる方たちを探しています。

動物愛護センターでは、けがや慢性疾患をもつ猫の治療や猫エイズウイルス(FIV)キャリア猫の譲渡にも力を入れています。けがをした猫の場合、外部の動物病院の協力を得て治療を行うこともあります。皮膚疾患や泌尿器系の疾患を持つ猫の場合は、今後も必要なケアを続けてくださる方を見つけるための努力を続けています。
収容時には、全頭に対しFIV検査を行っており、FIV陽性の猫でも積極的に新しい飼い主を探しています。
譲渡の希望者からは、「FIVという病気に対する不安がある」といった意見をいただくこともありますが、獣医師と担当職員が丁寧に説明を行い、飼育環境の整え方などのアドバイスをすることで安心して飼っていただけるように努めています。

FIV陽性の「にくまん」

FIVは猫に感染するウイルスですが、発症するまでの時間も長く、進行も穏やか。また、人に感染する病気ではありません。

殺処分ゼロを目指して

名古屋市では令和2年度に、「名古屋市人とペットの共生推進プラン」を策定しました。

動物を家族の一員として大切に飼う家庭が増えています。一方で多くの犬猫が動物愛護センターに持ち込まれたり、迷子になって収容されています。いまだ、やむを得ず殺処分されている猫もいます。

動物愛護センターに収容された犬猫の数(令和4年度)

◆引取犬19頭 ◆捕獲犬43頭 ◆引取猫367頭 ◆母猫とはぐれた生まれたての子猫460頭 ◆負傷猫111頭

動物愛護センターに収容された後、飼い主のもとに帰った犬猫(令和4年度)

◆犬27頭 ◆猫3頭

動物愛護センターに収容された後、譲渡された犬猫(令和4年度)

◆犬34頭 ◆猫735頭

動物愛護センターに収容された後、殺処分された犬猫(令和4年度)

◆犬0頭 ◆猫25頭 ※収容中死亡(犬5頭 猫127頭)

動物愛護センターでは、殺処分ゼロに向けた取り組みとして、けがや慢性疾患を持つ猫の治療や、人に馴れるのに時間が掛かる猫への馴化トレーニングのほか、おとなの猫の譲渡にも力を入れています。

おとなの猫を家族として迎えてみませんか?

愛嬌たっぷりお茶目な「モウ」

皆さん、「おとなの猫」のイメージはどのようなものがありますか。
私は、保護猫を引き取って飼育しているのですが、猫を飼おうと思った時に「子猫であること」「毛色は黒」という条件で探しました。
おそらく、私のように子猫から飼いたいと思われる方が多いかと思います。ですが、子猫の時期を過ぎた「おとなの猫」を飼うことにも魅力があります。
うちの猫が我が家にやってきたときは、生後3カ月齢くらいだったため、実際には生まれたての子猫というよりはおとなの猫に近く、フードも離乳食ではなく子猫用のカリカリ(猫のドライフード)を食べることができたので飼い始めはとっても楽でしたよ。すぐにトイレも覚えて、譲渡されたその日のうちにケージから出てきて甘えてくれる姿に家族でメロメロになりました!
ここ動物愛護センターではトライアル制度が設けられているので、これから猫と暮らしていくことができるかを自宅でしっかり確認することができます。また、動物愛護センターにおいて「おとなの猫」とは、生後約4カ月齢を過ぎた猫を指します。

動物愛護センターで譲渡を受けるおとなの猫の魅力

  • 性格が分かっている(おとなの猫は性格が落ち着いている猫が多いです!)

  • 避妊・去勢手術が済んでいる(避妊・去勢手術後は、スプレー行動がなくなったり、攻撃性が緩和されたりします。また、病気の予防にもなります。)

  • トライアル制度が使える(猫との相性をみたり、実際に一緒に暮らしていけるか、譲渡前にしっかりと確認することができます。)

興味を持った方は、市公式ウェブサイト「飼主募集中の猫の情報コーナー」をご覧ください。

次回の「猫の譲渡会」のお知らせです!
ぜひご参加ください。
日時:2024年3月9日(土)午前10時~正午、午後1時~4時
場所:動物愛護センター愛護館(千種区)
料金:予約不要・入場無料
問合☎052-762-1515 FAX052-762-0423 

動物愛護センターでは、譲渡会以外でも開館日であれば見学ができます。
開館日:月曜日(月曜日が祝日の場合は翌平日)を除く午前10時~正午、午後1時~4時

執行家の「ルナ」

「猫と暮らすこと」…たくさんの幸せをもたらしてくれます。もちろん、動物なので、病気になることもあるし、老いてもいきます。それでも、人とペットが幸せになれることを目指して、皆さんも猫を家族に迎え入れてみませんか?