新たな献血ルームが名古屋市西区のイオンモール Nagoya Noritake Garden 3階に。予約専用の「献血ルーム フォレスト」に取材
名古屋市広報課の丸澤です。
市公式noteを始めて30本以上の記事を掲載していますが、一番「♡(スキボタン)」が押されているのが初めての記事「名古屋市広報課、何でnoteなの?」ですが、実は一番読まれているのが「献血、名古屋で初めて行く人のために書いてみました!」です。
病気やけがのため、全国でも毎日3千人が輸血を必要とし、輸血は健康な方々の献血により支えられています。
前回の記事でもふれましたが、医療技術が進歩した今日でも血液は人工的に造ることはできず、血液の長期保存も出来ず、1人が1年間で献血できる回数や量が限られているため、多くの方に献血にご協力していただく必要があります。
「初めての所に行くのは、何か不安で、、、」「そもそも献血をしたことがないので、何をするのか、、、」と不安・心配に思われて行ったことがないという人もいるかと思いますので、一連の流れを実体験に基づき記事を書いてみました。
前回の記事では「献血ルーム タワーズ20」を取り上げましたが、今回は、2021(令和3)年10月27日(水)にグランドオープンした、イオンモールNagoya Noritake Gardenの3階に出来た、「献血ルーム フォレスト」を取り上げます。
手続きの仕方や実際どれくらいの時間が掛かったかなど取材してきましたので、最後までお読みいただけると幸いです。
【献血ルーム フォレストの特徴:予約専用】
献血ルーム フォレストは、「成分献血」を中心とした「予約専用」の献血ルームです。
「予約専用」に関しては、私は献血を何回も経験しているので、献血Web会員サービス「ラブラッド」から予約をしています。
献血自体が初めてという方、電話(052-462-8090)から予約も可能です。
全員が予約者なので、待ち時間もほとんどありません。
【献血ルーム フォレストの特徴:成分献血を中心】
日本赤十字社のホームページを見ると「成分献血」とは、
「成分献血には血小板成分献血と血漿(けっしょう)成分献血があり、成分採血装置を使用して血小板や血漿といった特定の成分だけを採血し、体内で回復に時間のかかる赤血球は再び体内に戻す方法です。ですから成分採血は身体への負担も軽く、多くの血漿や血小板を献血していただける特徴があります。」
とあります。
前回の記事は全血献血の400mLを採血し、全行程の所要時間は1時間程度でしたが、今回は赤血球を体内に戻す時間があるため、1時間30分程度でした。
400mLの採血ですと次回は12週間後になりますが、今回私が行った血漿成分献血は2週間後に出来ます。
なぜ「献血ルーム フォレスト」が成分献血を中心に?
愛知県赤十字血液センターの職員に質問したところ、「近年、血漿分画製剤の一つで免疫グロブリン製剤の需要が増加傾向にあり、その原料となる血液の成分(血漿)の確保が必要なことから成分献血を中心とした「献血ルーム フォレスト」を開所する運びとなりました。」と回答をいただきました。
短く言うと「血液からつくる薬があるため」というのでしょうか、、、
こちらの動画を見ていただけると分かりやすいかもしれません。
【献血ルーム フォレストに到着/受付から問診前まで】
サムネイル写真が外観となっていますが、イオンモール Nagoya Noritake Garden 3階に「献血ルーム フォレスト」があります。
入るとまず検温器で検温し、アルコール消毒をして中に入ります。
愛知県赤十字血液センターの職員がいるので、待っていると声を掛けてくれます。
「15時から予約した丸澤です。」と伝えると、「どうぞ、こちらへ」と待合室の椅子を案内されます。
コロナ禍であるため体温の状態などいくつか簡単な質問をされます。
その後受付窓口へ。受付窓口でも改めて職員の方から今の体の調子などの確認があります。
そして、個人情報保護の観点から名前の代わりに番号で案内されるため、その日の番号が書かれたリストバンドを付けてもらいます。
リストバンドをしたら、肩に手を当ててしびれ、だるさ等がないか腕の不調や症状の確認を行います。
その後にタブレットでの問診。
海外渡航歴や薬の服用等について回答します。
ここまで問題がなければ、血圧の測定。血圧や脈拍の状態が良くないと、献血は出来ないです。
血圧測定が終わり、いったん問診室に呼ばれるまで椅子に座って待機します。
リストバンドの番号がモニターに映し出され、どの問診室に行くかも分かりますし、愛知県赤十字血液センターの職員の方がどこに問診室があるのかも説明をしてくれますので安心です。
この間の時間、待っている時間も含めて10分~15分程度かと思います。
予約制なので、ほとんど待ち時間なしで進めます。
ちなみにですが、待合室はくつろぎながら待てるゆとりある空間づくりとなっていて、光触媒によるウィルスを除去するエアクリーナーが設置されていて、コロナ禍においても安心して献血ができる環境となっていました。
【問診室⇒事前検査】
椅子で待っているとリストバンドの番号が呼ばれ、改めて手指消毒をして問診室に向かいます。
問診室で医師から改めて今日の体調、薬の服用などを聞かれ、問題がなければ問診は終わります。問診は数分で終わります。
次は採血できるかどうかの確認、ヘモグロビン濃度測定/血液型事前検査が行われます。
名前・生年月日、自分の血液型を伝え、看護師から今までに採血をして具合が悪くなったことがないか、アルコール消毒をしてかぶれたことがないかなどを確認されます。
右腕・左腕を見せて、実際に採血する方とは違う腕で検査用の採血が行われます。
検査用の採血の結果は数分したかしないかのうちに出ました。結果は問題なしですが、すぐに採血というわけではなく、いったん待合室に戻り、水分補給やお手洗いなどを済ませておきます。
飲み物は無料で、スポーツ飲料水やお茶、コーヒーなど各種取り揃えてあり、何杯でも飲めます。
そうこうしているうちに呼ばれて、採血ベッドへ。
時間は15:20を過ぎたところでした。
【採血】
採血ベッドでは、改めて看護師から名前や生年月日、血液型などの確認が行われます。
採血開始後、ただ待っているだけではなく、目の前にモニターがあり、動画を見たりゲームをしたりと、あっという間に時間は過ぎます。
このモニターは待合室にもあるので、手持無沙汰な時間はまずないと思います。
採血ベッドでは次の写真のようにモニターを見ていて、動画の音は採血ベッドの枕の耳元部分から出ていて、迫力感ある音が楽しめます。
採血中には足を動かす運動もしています。
1時間ほどしたら、採血が終わりました。時間は16:10頃でした。
献血ルームのオープン記念でシャープペンを始め、いくつか粗品をいただきました。(オープン記念品は限りがあるのでご注意を。)
あと愛知県赤十字血液センターの職員からコインをいただき、ルーム内の自販機でお菓子などを1つ選べます。この日はバウムクーヘンを選びました。
15:00の予約で、全てを終えたのが16:15頃でした。
待っているという感覚はほとんどなく、あっという間に時間は過ぎました。
【アクセス】
イオンモール Nagoya Noritake Garden、車でお越しいただくのも結構ですが、市役所職員としてはぜひ令和4年8月に100周年を迎える市営交通をご利用いただきたいです。
私は地下鉄東山線の亀島駅(2番出口)から降りて、徒歩5分程度でイオンモールNagoya Noritake Gardenの敷地内に。「献血ルーム フォレスト」までは駅から10分程度で到着しました。
周辺地図はこちらをご参照ください。
【最後に】
「献血ルーム フォレスト」は、効率よく進むのであまり待ち時間はないと思いますが、少し待つ時間があっても退屈させない仕組み、例えば大型ビジョンがあって献血に関係する動画が流れたり、献血の豆知識があったりと楽しませてくれます。
荷物もロッカーがあるので、コートや鞄を入れることも可能です。
この写真(大型ビジョン)にもあるように、全国で1日に輸血を受ける患者さんは約3000人と言われています。患者さん一人で何人分もの献血による輸血用血液を使われることもあり、1日あたり約13000人の献血が必要です。
若い世代を中心に、献血者数が減ってきています。
コロナ禍で献血バスが出しづらい状況が続いていましたので、献血ルームでの献血にぜひともご協力いただきたいです。
一度も献血したことがなく、やり方が分からなくてハードルが高いと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、愛知県赤十字血液センターの職員の方が丁寧に説明をされますし、いざ採血という前に医師や看護師からチェックが入るので、そのあたりはご安心いただいて結構だと思います。
「献血ルーム フォレスト」の職員からは以下のコメントをいただきました。
コロナ禍でも輸血を必要とする患者さんは毎日多くいらっしゃいます。患者さんのためにも継続的な献血のご協力をお願いいたします。
また、献血のご協力の際は、是非、ご予約のうえ、お越しください。
職員一同、皆様のご来場をお待ちしております。
一人でも多く、血液を待っている方のために。