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名古屋の未来を一緒につくりませんか?―名古屋市次期総合計画シンポジウムを開催しています!―

※このシンポジウムは終了しました。
名古屋市総務局企画部企画課の永田です。
今回は、本市の総合計画を市民のみなさまに知っていただき、ご意見をいただく機会として、9月から12月に毎月1回開催している「名古屋市次期総合計画シンポジウム」についてご紹介します。

「総合計画」「シンポジウム」と聞くとどうしても堅苦しい、とっつきにくい、難しいと思う方もいらっしゃるかと思います。
しかし、市民のみなさまにとって本市がより暮らしやすくなる可能性を秘めたものですので、この機会に是非、「名古屋市」の今後のあり方について一緒に考えてみませんか。


はじめに

夜の名古屋市内上空

みなさま、名古屋市の総合計画はご存じですか。
本市で暮らすみなさまは、名古屋がこんな街になってほしいと一度は考えたことがあるのではないでしょうか。
 
総合計画とは、将来を見据えてめざすまちの姿を描き、それを実現するために何をすべきかをまとめたものです。
実は、私たちの生活と関係が深い、大切な計画です。
 
総合計画は、市政運営の指導理念である「名古屋市基本構想」のもと、本市がめざす都市像などを「長期的展望に立ったまちづくり」として示し、その実現に向けた取り組みを総合的・体系的にとりまとめています。本市の各分野の個別計画は、本計画との整合を図っており、本市にとって最重要な計画と言えます。

総合計画の位置づけ

現行の計画の期間は令和5(2023)年度までとなっており、本市は今、次期総合計画の中間案をまとめ、この中間案を基に、市民のみなさまからご意見やご提案をお聴きしながら、新しい総合計画を作っているところです。
 
それでは、次期総合計画について詳しく見ていきましょう。

次期総合計画とは?

今後、名古屋には、飛躍のチャンスとなる2つの大きな出来事が待っています。
1つ目は、令和8(2026)年に開催される、アジア最大のスポーツの祭典である「第20回アジア競技大会」とアジア地域の障害者総合スポーツ大会である「第5回アジアパラ競技大会」の開催。2つ目は、令和9(2027)年に品川-名古屋間におけるリニア中央新幹線の開業が予定されており、この圏域にとっての大きなターニングポイントを迎えることとなります。

さらに、リニア中央新幹線が大阪までつながると、東京・名古屋・大阪の三大都市圏が約1時間で結ばれ、7,000万人規模の世界最大の人口を有する巨大交流圏が誕生し、名古屋はその中心都市になります。

こうしたチャンスを活かし、名古屋市とその圏域、ひいては国の発展をけん引していくためには、中長期的な視点に立った計画を策定し、戦略的にまちづくりを進めることが求められています。その計画こそが、「次期総合計画」になります。

現在策定に向けて準備を進めている次期総合計画は、リニア中央新幹線の全線開業や全国の高齢者人口がピークを迎える時期を念頭に置き、令和22(2040)年頃の名古屋市の姿を見据えて、めざす都市像を描きながら、令和6(2024)年度からの5年間の取り組みをまとめることとしています。
 
次期総合計画の策定・公表は令和6(2024)年度を予定しており、それに向けて、今年の7月末に計画の基本的な方向性を記載した中間案を公表しました。

ここで、中間案の内容に少し触れてみたいと思います。
みなさまは、本市の人口が令和2(2020)年をピークに減り始めているのを知っていましたか?

理由のひとつが、生まれる人よりも亡くなる人の方が多い「自然減」という状況です。
自然減が平成25(2013)年以降、年々拡大する一方で、名古屋市に転入してくる人が転出していく人よりも多い「社会増」という状況もあるため、人口全体で見ると、見た目の減少幅はそれほど大きくはないですが、今後も人口の減少傾向は続くと予想されています。また、生産年齢人口とよばれる15~64歳の割合も低下することが予想され、働く世代の負担増加や経済活力の低下が懸念されます。
このように、本市もいよいよ本格的な人口減少局面を迎えようとしています。

名古屋市における自然・社会増減数について

本市は人口減少以外にも、高齢化や災害に対する懸念など、さまざまな課題を抱えており、中間案では、本市を取り巻く主な社会情勢や課題を、次の図のように整理しています。

名古屋市を取り巻く社会経済情勢と課題

課題だけでなく、デジタル化や脱炭素など、今後、本市がさらなる発展をしていくうえで重要な視点も見えてくるのではないでしょうか。
そして、こういった本市が取り巻く状況を見据え、本市が実現をめざす将来のまちの姿を、5つの都市像として掲げています。

めざす5つの都市像

5つの都市像は「リニアがつなぐ巨大交流圏の中心で躍動する都市、誰もが幸せと希望を感じられる名古屋」という次期総合計画の基本方針に基づき示しています。
本市は人権尊重の理念のもと、誰もが幸せと希望を感じながら暮らすことができる、多様性と包摂性のある“人”中心の都市をめざすとともに、リニアがつなぐ巨大交流圏の中心都市として名古屋大都市圏、ひいては日本全体の成長のエンジンとしての役割を果たすことをめざしています。
 
では、5つのめざす都市像を実現するためには、どういった取り組みを進めていくべきなのでしょうか。
中間案では、「めざす都市像」の実現に向けて、「名古屋を取り巻く状況」を踏まえ計画期間内において優先的に取り組む戦略を、選択と集中の観点から、「重点戦略」として設定しています。今後、重点戦略に位置づけられた取り組みに対して、行政資源を優先的に集中して配分することにより計画全体を着実に推進していきます。

重点戦略

以上、簡単に中間案の掲載内容の紹介させていただきましたが、各課題に対して、多様な視点からのアプローチを行っていることをご理解いただけたのではないでしょうか。

「シンポジウム」ってなに?

では名古屋市次期総合計画シンポジウムとはどのようなイベントなのでしょうか。
 
本シンポジウムは、名古屋市の総合計画を市民のみなさまに知っていただき、名古屋の未来を一緒につくっていくために9月から12月に毎月1回、計4回開催しています。
4回全ての回において、会場での開催に加え、YouTubeにて同時生配信と後日、録画配信を行う予定です。
※同時生配信や録画配信を視聴する場合は、こちらをクリック
 
各回において、下記のとおりテーマを設定しており、テーマに関しての有識者による基調講演や、ゲストによるトークセッション、中間案に対するご意見をいただく時間を設けています。
第1回 「~少子化への対応・子育て支援を中心に~」
第2回 「~防災・感染症対策を中心に~」
第3回 「~まちづくり・リニア中央新幹線を中心に~」
第4回 「~産業・観光・魅力発信を中心に~」
 
9月1日(金)に「~少子化への対応・子育て支援を中心に~」をテーマとした第1回シンポジウムを名古屋市立大学のさくら講堂で開催しましたので、その様子を簡単に紹介します。
 
第1回シンポジウムでは、中京大学 現代社会学部 教授の松田茂樹氏より今後の少子化対策の必要性や名古屋市が取り組むべき対策などについて、国の少子化対策の動きも踏まえながらご講演いただきました。
講演の中では、名古屋市の出生率は低くみられがちだが、大都市の中では、高い方との評価をいただきました。そして、他の大都市と比べて、空間的・時間的ゆとりがあり、子育てしやすく、便利かつ快適で住みやすいのが名古屋であり、その強みを生かしていくことが重要であるとのことでした。

第1回シンポジウムの様子①

続くトークセッションでは、松田氏に加えて、名古屋市立大学 大学院人間文化研究科 教授の上田敏丈氏にファシリテーターをお願いし、お笑い芸人のキンタロー。氏、BOYS AND MENの辻本達規氏にもご登壇いただきました。辻本氏からは若い世代の結婚観や出会いなどに関するご意見、2児の母親であるキンタロー。氏からは自身の子育て体験に基づく仕事と子育ての両立に関するご意見などをお伺いし、松田氏より専門的な見地から、ご意見に対する、国の事例、名古屋市に求められる役割などをご発言いただきました。
 
最後に、次期総合計画中間案に対して、ご意見をお伺いする機会を設け、参加者の方からは下記のようにさまざまなご意見が寄せられました。
(※寄せられたご意見を一部抜粋)
■学校教育においては、偏差値重視ではなく、子どもたちがやりたいことをできる限りやれるようにして、その才能を伸ばすことに力を入れるべきではないか。
■社員が子育てと仕事を両立できるように会社全体で支援を行っている先進企業をもっと顕彰し、他の企業にも広がるようにすべきだ。
■これまで名古屋市は待機児童を解消するために受入定員枠の拡大に力を入れてきたが、質の視点が置き忘れられてきた。もっと質の向上に取り組むべきだ。
 
どのご意見も今後の名古屋市を考えていくうえで、重要な視点であり、会場やオンラインで寄せられた各種ご意見は、次期総合計画の策定に活用していきます。

第1回シンポジウムの様子②

※このシンポジウムは終了しました。
そして、現在、第3回シンポジウムの会場参加申込みを受け付けております。
概要は下記のとおりですが、会場は定員を設けておりますので、会場参加をご希望される方は事前申込みをお願いします。
 
「~まちづくり・リニア中央新幹線を中心に~」
日   時  令和5年11月7日(火) 18:00~20:15
会   場  名古屋市芸術創造センター
定   員  先着250名
申 込 期 間  令和5年10月23日(月)まで
 
第3回 申込みフォームはこちらをクリック

その他、第4回シンポジウムの開催予定など、シンポジウムに関する詳細な情報はこちらをクリック

【最後に】


名古屋市はこれまで、強い経済力と人口増によって発展を続けてきました。しかし、より不確実性を増す社会経済情勢の中で、これまでに経験したことのない本格的な人口減少局面を迎えるなどさまざまな課題を持っています。
そのような中でも、「リニアがつなぐ巨大交流圏の中心で躍動する都市、誰もが幸せと希望を感じられる名古屋」を実現するために、みなさまにも名古屋について一緒に考え、名古屋の未来を一緒に作っていただきたいと考えております。
 
また、シンポジウムに限らず、令和5年12月25日(月)まで、中間案に対するご意見・ご提案を募集しております。
ぜひこちらよりご意見・ご提案をお寄せください。
 
また、中間案の全体版や概要版については、名古屋市公式ウェブサイトもしくは、各区役所・支所や市民情報センター(市役所西庁舎1階)でもご覧いただけます。
※名古屋市公式ウェブサイトは、こちらをクリック

中間案とその概要版について

この記事を読んでいただいたみなさまが、「名古屋市」の将来の姿について考えていただき、多くのご意見・ご提案をいただけたら、私たちもうれしく思います。


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