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ぐるっと一周!名古屋城

こんにちは。広報課の小川です。
名古屋に住んでいると、近すぎて逆になかなか行くことのない名古屋城ですが、今や海外からのお客様も増え、年間の入場者数は200万人超え(令和5年度)!!

今回は、そんな名古屋城の中だけではなく、周りを含めたグルメやフォトスポットなど、とっておきスポットを存分にお伝えします!
お越しの際は、たっぷり時間を取っていただき、さまざまな角度からお城を楽しんでください♪

名古屋人の皆さん、せっかくこんな立派なお城があるのに、名古屋城を訪れないなんてもったいないですよ!

史跡は好きですが、決してお城マニアではない小川の視点で巡っていきたいと思います!では、早速レッツゴー!!


今回は名古屋城の南側にある正門から入場!

名古屋城の基本情報
開館時間:午前9:00~午後4:30
観覧料:高校生以上500円

正門入り口

入ってすぐ、左手を見ると…早速フォトスポットが現れます。

背の高い木の間に天守閣がチラリ…

今回、お城に詳しくない小川にとっては、最大の助っ人、今年15周年を迎えた名古屋おもてなし武将隊の徳川家康公が、名古屋人も知らないお城の豆知識を教えてくれます!
名古屋城の築城を命じたご本人からの解説。頼もしい限り…

名古屋おもてなし武将隊 徳川家康公

徳川家のお城に、菊の御紋?西南隅櫓

まず現れたのは、西南隅櫓(せいなんすみやぐら)。名古屋城内には創建時から現存する3つの隅櫓があり、国の重要文化財に指定されています。中でも注目すべきは、こちらの西南隅櫓!

西南隅櫓 1612年(慶長17)頃に建造

この隅櫓の鬼瓦に注目!!
城内の各所には徳川家の御紋=三つ葉葵の御紋が用いられていますが、この西南隅櫓だけ、皇室の御紋=菊の御紋が用いられています。

西南隅櫓に使われている皇室の紋章=菊の御紋
東南隅櫓の鬼瓦には徳川家の三つ葉葵の御紋

家康公によると、大正10年(1921年)の暴風雨で被災した際、当時皇室の離宮として使用されていた名古屋城を、宮内庁が管理・修復したため菊の御紋が入ったのだとか…。
なるほど。そうやってお城を見ると面白いですね…!

続いて、名古屋城最大の見どころ、本丸御殿と天守閣の方へ。
見えてきたのは、本丸表二之門。

門の脇の塀には、穴がいくつも空いていますね。

皆さん、これは何かわかりますか?きっとわかった人も多いでしょう!

そうです。内側から鉄砲を撃つための穴です。

それだけではありません。家康公が指し示すこのあたりには、もう一つ「一之門」があったのです。

…ということは、上から見るとこの場所は真四角。
敵が侵入すればこの場所に閉じ込められて四方から攻め立てられることになります。名古屋城内の中でも最も防御に優れたのが、この場所と言われているのだとか。

家康公:名古屋城の築城が始まったのは1615年。長らく続いた戦乱の世が落ち着いたばかりで、まだ世の中がどうなっていくかわからない時代。戦の最大の価値は、戦わずして勝つこと。この城を築くことで圧倒的な力を見せつけ、敵の戦意を削ぎ、平和を築こうとしたのじゃ。
この名古屋城という存在があったが故に、結果としてこの城は1度も戦を経験することなく、その後250年以上の長きにわたる平和な期間を過ごした。それは人類史上最強の平和期間じゃ。

フォトスポット1  
名古屋おもてなし武将隊 徳川家康公イチオシのフォトスポット!

名古屋城大天守・小天守・本丸御殿が一直線上に並ぶ直線美。この美しさが戦争で消失する前に、日本で最初に城郭として国宝になった所以かもしれません。

家康公と共にパシャリ!

家康公:ワシから見ると過去と未来。過去の100年以上続いた戦乱の世を表すのが大天守・小天守。未来、本丸御殿が中心となってこの国をつくり、今もなお太平の世の中が続いている。その延長線上に今、私たちがある。

家康公のお話を聞いて、脈々と続いている時代を思い、なんだか鳥肌が立ちました。この先もこの平和な世の中が続くことを願って写真を撮るとよいかもしれませんね。

名古屋城では、今年15周年となる名古屋おもてなし武将隊のメンバーが毎日おもてなし!曜日によっては、今回の家康公のようにガイドツアーをしてくれますよ。

金ぴかが美しい!本丸御殿

本丸御殿は、初代尾張藩主徳川義直の住居・政庁、のちに三代目将軍家光の宿館に。

表書院 一之間から上段之間をのぞむ

この上段之間は、藩主徳川義直に謁見(えっけん)する際に用いられた部屋。今の時代でいうと、会社の特別室といったところでしょうか。

金箔がきらびやかで美しい。

表書院二之間

同じく金箔が多用されて美しい。光の入り具合が絶妙で、光が強めに当たる場所の金箔が、よりきらめいていて見惚れてしまう。

対面所
藩主が高貴な方々のおもてなしに用いた建物。装飾を見ても表書院よりも、漆が使われるなど豪華な印象。重要な儀礼に使われている場所だそうです。
上段之間

藩主の部屋である上段之間は、やはり天井が一段高くなっているようです。

さて、次は鷺之廊下を通って上洛殿へ。

上洛殿
上洛殿は、1634年三代目将軍家光の上洛に合わせて増築された建物。
三之間

こちらも天井板絵が美しい。いつの日だったか、永平寺を訪れた時から、天井絵の魅力に取りつかれてしまって、天井に絵が描かれていると撮らずにはいられません…。

将軍の宿となる場所にしては、先ほどの表書院の金ぴかに比べて質素な感じがしますが、なぜでしょうか?
江戸時代の御殿では、最上級の格の部屋の絵画は、「極彩色ではなく色を抑える」という大原則があったからだそうです。

豪華な彫刻欄間

将軍のお部屋の天井は、なんと2段上がっています。

天井の高さで、格を表していたんですね。

ほかにも、上洛殿は細部にわたって豪華なつくりとなっています。
釘1本を隠すのに、この装飾。

上洛殿の釘隠し
ほかのお部屋の釘隠し

さて、本丸御殿はいかがだったでしょうか?
何と言っても金ぴかの表書院に圧倒された小川は、やっぱり生粋の名古屋人かもしれません!

20年以上続く搦手馬出(からめてうまだし)石垣修復工事現場

続いては少し外れて東側へ。実は名古屋城の石垣は一部修復作業中。積み直し工事を行っているのです。この日も石材が積み直し現場へと丁寧に運ばれていました。

現在の工事の様子

築城から400年余り。石垣がふくらみ、一部崩れてしまう恐れのある部分があったのです。これは、かれこれ20年ほど前の写真。

20年ほど前、石垣がふくらんでいる様子

このまま放っておくと崩壊してしまう恐れもあります。
そこで、400年前と比べて変形が進んでいる箇所の石材を取り外し、また元の形に忠実に積み直すという作業を行っています。
全ての石材には番号が振られていて、可能な限り元あった場所に積み直していきます。

番号が振られている石垣の石材
白線は積み直す前の石垣のイメージ

現在日々石垣を積み直しており、23年続いた修復工事も終盤。あと数年で修復が完了する見込みのようです。

現在の積み直しの現場

お隣の二之丸庭園へ。これからの時期、二之丸庭園のモミジが色づき、きれいな季節になってきます。

2024年11月13日の色づき具合

フォトスポット2 「名古屋城といえば」のフォトスポット

さて、では天守閣に戻って…
なんといっても、名古屋城一番のフォトスポットがこちら。連日大勢の人たちでにぎわっています。

耐震性に問題があり現在天守閣の中には入れません

今日も金シャチが輝いていますね。

天守閣を背景に写真を撮った後は、天守の北側へと進みます。

静かにゆったり過ごせる天守閣北西のエリア

天守礎石
何やら石が並んでいます。実はこの石、空襲で焼けてしまった天守閣の下にあった天守の基礎となる石なんです。天守閣が再建されたときにこの場所に移されました。貴重な石だったんですね。

天守礎石の向こう側は水堀。ベンチがあるので、この場に腰かけてゆったりした時を過ごすのもよいかもしれません。

織田信長の城を移築した?!西北隅櫓
清須城天守を移築したとも伝えられており、別名清須櫓(きよすやぐら)と呼ばれている。全国でも最大規模の隅櫓。
どうでもいい情報ですが、小学生の頃、写生大会で名古屋城を訪れてこの辺りで絵を描いた覚えがあります。城内でも人は少なく、ぜひゆっくりとめぐりたい場所です。

西北隅櫓

さて、天守の西側を通って戻りましょう。この角度から見る天守も荘厳な姿。

お堀に昔から住んでいる鹿も健在です!今では2頭しかいないそう。

名古屋城の歴史・魅力を楽しく学ぶ!西の丸御蔵城宝館

西之丸にあった三番蔵と四番蔵の外観を再現した展示・収蔵施設。名古屋城の観覧料のみで中に入れます。(入場は午後4:00まで)

展示室

空襲による消失を免れた銅鯱などが展示されており、通年で観覧できます。

展示室

ちょうど取材にお邪魔したときは、企画展「文化財を伝える」が開かれていました。貴重な資料が展示替えしつつ公開されています。
現在の展示はこちらから

歴史情報ルーム

石垣の刻紋探しゲーム!
画面に映し出される刻印(刻紋)を決められた時間内に石垣の写真の中から探し出すゲーム。これが意外と面白かったー!

刻紋とは…築城にあたり石垣の築造を命じられた諸大名が、自分の運んだ石を他の大名の石と区別するために刻んだ目印

探すのに必死!思わず何度もチャレンジしてしまいました。

刻紋はこんなにあるんですね。

名古屋城は、ここでおしまい!

金シャチ横丁(宗春ゾーン)

さてお腹も空いてきたところなので、東門から出て金シャチ横丁(宗春ゾーン)へ行ってみましょう!

まずは、DELAUMA BURGERへ。淡路島産のタマネギを使用した名古屋味(赤味噌を使っていたり、味噌カツを使っていたり)のバーガーが食べられます。

デザートは、「KINSHACHIYAKI」へ!金しゃち焼きとは、金鯱の形をした、たい焼きのようなグルメ。みんな瞳の形が違うんです。あなたはどの瞳の金しゃち焼きになるかな?

ソフトクリームの上に乗った金しゃち焼きもあります。

「季節限定の味も出るので、ぜひ食べていってください!」とKINSHACHIYAKIのスタッフさん。

KINSHACHIYAKIの近くには、名古屋の「日本一 安心・安全でおいしい水道水」が金シャチの口から出てくる金鯱水が設置されています。水筒などのマイボトルに無料で給水することができますよ!
ちなみに、名城金鯱水は義直ゾーンにも設置されているので、探してみてください。

金シャチ横丁の詳細はこちら

交差点の向こう側には、我らが名古屋市役所も見えます。

季節の移ろいが美しい名城公園

お腹も満たされたところで、お城の周りを一周してみたいと思います!
宗春ゾーンから北へ。藤棚に沿って行ってみましょう!

藤がきれいな季節はこんな景色(広報課Instagram)が見られますよ(5月上旬)。現在整備中のため一部藤棚下を通行できません。

藤棚が途切れると、左手に名古屋城が現れます!緑の中にお城が映えますね。
名城公園北園に到着。花壇の花がとってもきれい。

フォトスポット3 名城公園tonarinoから望む名古屋城

まっすぐ進んでいくと見えてくるのが、飲食店などが入るtonarinoです。デッキからも名古屋城がきれいに見えます。

その先にある愛知県新体育館・IGアリーナを見に行ってみましょう。現在工事中です。

建築家の隈研吾(くまけんご)さんが設計されています。この動きを感じるラインが美しいですね。養生シートが取れるのが待ち遠しいです。(令和7年7月グランドオープン)

園内の名城公園フラワープラザの周りは、お花があふれています。

IGアリーナの北西側には、新しく子どもたちの遊び場も整備されていました。てっぺんには名古屋市の市花ユリがあります。

フォトスポット4 名城公園の遊具から望む名古屋城

遊具からの眺めは最高!ここで遊んで育った子どもたちは、きっと名古屋が好きになりますね。

左手に名古屋城天守閣、右手に名駅のビル群

障害のある子もない子も分け隔てなく楽しめるインクルーシブな遊具もあります。

小さなお子さま向けの遊具コーナーも!

名城公園は緑が深くて本当に美しい。木々が色付いてくるとより美しい。ランナーの皆さんも、散歩する皆さんもよく見かけます。

こんなところに彫刻が!

娘の像 佐藤忠良

以前、#なごやを歩こうで、白川公園を歩いた際にたくさん美術作品を発見したので、今回も気になってしまいます。

上を見上げるだけで、ハァっと力が抜けて美しい光景。

弁天橋の上にて

弁天橋を渡り、お城のすぐ北側へ。

フォトスポット5 広報なごや12月号撮影スポット

お城がこんなに近くから、こんなにきれいに撮れますよ。
よく見る城内でのお城とは、また別の顔が見られますね。天気のいい日など、この場所でボーっと過ごすのもいいかもしれません。

広報なごやの表紙にもこの場所を採用!

名古屋おもてなし武将隊15周年!広報なごや12月号では、10人勢ぞろいで写っていただきました!

さて、歩みを進めていきましょう。お城の北西の角へと進みます。

先ほど清須櫓と呼ばれていると紹介した西北隅櫓を水堀越しに眺めることができます。右手には、あの有名ホテルが完成間近ですね。

フォトスポット6 西側の歩道からの眺め

お城の真西にやってまいりました。この場所から見る名古屋城も美しい。天気によっては、水堀に写る名古屋城を撮ることもできるかもしれませんね。

名古屋観光にも便利!なごや堀川クルーズ
この近くの堀川・朝日橋乗船場からは、五条橋(四間道・円頓寺エリア)や納屋橋へとつながるクルーズ船も運航しています(春と秋の土曜・日曜・祝休日を中心とした運航)。このあと名古屋市内を散策される方は、船で堀川を下るのもお勧めですよ。

なごや堀川クルーズ

南西の角を曲がって、正門のほうへ戻っていきましょう。

ちょっとその前に訪ねたいところが…

名古屋能楽堂

日本最大級の能舞台を持つ名古屋能楽堂で、年6回定期公演を開催しています。

展示室(無料)
まち歩きのついでに能の鑑賞までは…という人には、展示室の見学がおススメ!能の舞台で使われる装束や作り物(能楽で使われる舞台装置)のミニチュアなどが展示されています。

ちょうどお邪魔したときは能面展を開催中。

間近で見る能面は、ちょっと怖い感じがします。少し前に流行っていた鬼が出てくるアニメに出てきそうです。

能で使われている作り物は、どこかで見たことがある様子…よく見ると、お雛様で飾る道具と同じものがたくさん!
能のお囃子も、大鼓、小鼓、笛など、よく考えるとお雛様の五人囃子(ごにんばやし)と同じ構成!なんだか日本の伝統文化を感じた瞬間でした。

能の舞台の背景には、松が描かれていますが、老松が主流。
名古屋能楽堂では若松と老松を毎年入れ替えて使用していて、大変珍しいのだそうです。

杉本健吉画伯が描いた若松(現在展示室に展示)
老松(現在舞台で使用)

能面をかける体験もできます。

能面を被る小川

ちょっと怖いですが、被ったまま表情を読み取られず仕事がしたい…
目の部分に空いた穴は意外と小さくて周りの状況を読み取るのは大変そう。

たくさん歩いたので、最後に能楽堂横の食事と甘味処「hōsa」でホッと一息。

食事と甘味処「hōsa」

西尾抹茶、黒みつきな粉、だし香る甘醤油の3つの味から2つ選べる白玉。

白玉ハーフ&ハーフ(ほうじ茶付)900円

きしめんやひつまぶしなどのお食事もしっかりいただけます。

名古屋きしめん950円

正門横には金シャチ横丁義直ゾーンがあります。こちらは、味噌煮込み、味噌カツ、名古屋コーチンなど名古屋名物が味わえます。

さて、正門横の通路を通って帰りましょう。この辺りの木は全部桜。4月には美しい花見スポットとなります。

「名古屋城」駅方面へと帰ります。

二之丸大手二之門

名古屋城一周を終えて

市役所で仕事をするようになって身近な存在となった名古屋城。
これまでは、遠方から友達が来るときしか訪れることがない存在となっていましたが、久しぶりに城内に入ってみると一気に観光地気分に!

テレビの撮影でお邪魔したときは、お昼の休憩時間に思わず記念にお土産として「KIN-SHACHI Socks」を買ってしまったほど。(現在自宅用として愛用中)

観光としてでなくても、お花見の時期、雪が降った時、秋が深まったこの時期など、お城を眺めながら城内や名城公園でゆったりと過ごすのもまた良い時間となります。

皆さんも是非、秋のこのひと時を、歩きながらよい時間にしてみてはいかがでしょうか?

最後まで読んでくれたあなたに…プレゼント!
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